一新塾 現場視察報告 2005年11月13〜15日

徳島県上勝町 〜 
高齢化社会の新しいまちづくりの現場を見て

上勝町では、
”いろどり”による2億円産業の創出や
34分別、ゼロウエイスト宣言などゴミ100%資源化の取り組み
それ以外にも
合併せず2000人ほどの人口規模の町ですが、
数多くのユニークなまちおこしをしています。


<視察の目的>
市町村合併が進む一方で、合併しないで新しい地域経営モデルを生み出し、自律して地域活性化に取組む元気な自治体の代表的名成功モデルである「上勝町」を体験する。

●「つまもの」の生産・販売で高齢者が1000万円以上の収入を得ている実践を体感。
● 先進的なゴミへの取組み「ゼロウェイスト宣言」 に取り組む笠松和市上勝町長はじめ地元のNPOの方々との意見交換。

 



■徳島県出身の塾生による視察企画ツアーの呼びかけ

第16期(2005年5月入塾)の大西氏のチームプロジェクト活動のテーマ「合併に頼らない市町村コミュニティのスキルアップ」。活動を始めて2ヶ月目にの現場視察先として、今テレビで話題の「徳島県上勝町」へのおよびかけを塾内でいただきました。

事前に青山貞一代表理事による視察説明会を行っていただきました。青山代表理事は「闘うシンクタンク」として有名な(株)環境総合研究所の所長でもあられる方です。すでに一度上勝町に視察に行かれたことがあり、今回も同行してくださるとのこと。現場主義で学ぶには、知識ではなく、行かなくてはわからないことがたくさんあるので感じていただきたい、とのメッセージをいただきました。

その結果一新塾有志と青山貞一代表理事と教え子の武蔵工業大学のゼミ生、あわせて26名が参加を表明されました。

   ※ 塾生の職業も興味も住んでる地域も様々。
      参加された方の職業 「公務員、ビジネスマン、地方議員、
      塾講師、専門学校勤務、銀行員、フリーター、大学生」
      住んでる地域は「東京、埼玉、千葉、和歌山、徳島」

■21世紀を先取りした新しい国のパワーの衝撃

見方を変えれば高齢社会というものは恐れるものではなく、お年寄りの可能性が存分に拓かれる社会であると実感しました。(株)いろどりの横石知二副社長は、可能性を見出す達人だと思います。踏みつけている葉っぱに価値を見出し、おばあちゃんにスピードや機動力、手先の器用さがあることを見出し、事業化に結びつけたのですから。ファックスを流すと15分間で50枚の葉っぱを集めてくるという、おばあちゃんの知恵とパワーに驚かされました。

さらに、65歳以上のお年寄りが46%のこの村には寝たきり老人がたった2人と聞いてびっくり。
高齢社会は医療や介護、年金などに莫大な費用がかかると言われていますが、定年がなくお年よりも存分に可能性を発揮できる舞台があれば、皆元気でこうした費用はかからずに済むことが実感できました。

現在の寝たきり老人ありきの政策が、本来は元気な老人も寝たきりにさせているのではないかとの疑問も出てきました。従来の発想を超えた方法で元気なお年寄りのまちが実現するという実践を目の当たりにして、既成概念がガラガラと崩れるとともに、来るべき高齢社会が可能性に満ち溢れていると気付かせていただきました。 

■2020年”ごみゼロ化”のまちづくりの信念

さらに、株式会社いろどりを経営されている横石副社長が上勝町出身ではなく、いわゆる“よそ者”であったということをお聞きし、既成概念の破壊と新しい創造には、“よそ者”の果たす意義は大きいと実感しました。その意味では、私たちのフィールドは無限なのです。

それから、この町には、ごみ収集車がなく、住民がゴミステーションまで持ってきて34種類の分別をして捨てます。これにより、ゴミの資源化を進め2020年までにごみゼロを目指すわけです。ごみを捨てられない老夫婦や独居老人の世帯もありますが、隣近所の人たちがボランティアで捨てにいってくれます。ボランティアのゴミ収集は、外に出られないお年寄りと近所の人たちの心の絆との役割も果たしているのでした。

また、笠松和市上勝町長とも会食の機会を頂きましたが、グローバルな視点に立った軸のぶれない揺ぎ無い信念、その拠り所が、「真・善・美」であるとのお言葉を胸に刻ませていただきました。

視察では、まだまだ書ききれない多くの知恵に触れさせていただきましたが、一つひとつを胸に刻ませて頂き、ぜひ、塾生の取り組む新しいまちづくりの糧としたいと思いました。

株)いろどり、の横石氏は17期の講師として来年一新塾にお越しいただくことになっています。塾生一同、さらなる鍛錬をしてお迎えしたいと思います。

(文責:一新塾事務局長 森嶋伸夫 )

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横石知二氏(株式会社いろどり代表取締役)
横石知二氏(株式会社いろどり代表取締役)
 ※一新塾第17期講師予定

1958年、徳島県生まれ。徳島県農業大学校園芸学科卒業後、上勝町農協に営農指導員として就職。16年連続で農産物売り上げを伸ばす。91年に上勝町役場に転籍。みかんやすだちしか生産していない町の農業形態を変えようと干しいもや椎茸などさまざまな挑戦の末、町おこし事業として「つまもの」の生産・販売を考えつく。2002年役場を退職し、(株)いろどりの専務に就任。生産ネットワーク構築のために同報ファクスに加えてパソコン導入も果たした。

        
        ↑実際におばおあちゃんがパソコンを使って
        生産効率をあげているところです。


 



ゴミステーションまで持ってきて34種類の分別
(行程)
とくしま県民環境プラザ
 (徳島のNPO活動説明
   〜近隣のNPOの公園緑化活動
   など現地調査)
上勝町役場
  (いろどり、ゼロウエスト現地調査)
月ヶ谷温泉
  (笠松町長からいろどり.
   いっきゅうの里について意見交換)
NPO法人吉野川みんなの会
 (現地のリーダーの方との意見交換
  第十堰付近の現地調査など)

株式会社いろどり のおばあちゃんは葉っぱ集めで年収1000万円!!おぼあちゃんは木に登るのが得意だそうです。(写真がなくて残念ですが)

山で採ってきたお花を出荷

↑ 株式会社いろどり 横石氏による説明をお受けする青山代表理事と塾生



       

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