一新塾講義録(2003年1月20日19:30〜21:30)
「社会起業家」
ソフト化経済センター
理事長代行理事・研究主幹 町田洋次氏

社会起業家は、経済的価値に加えて社会的価値を生み出す。篤志家は隠れて行うものだという考え(隠得善事)もあるが、社会起業家はそうではない。 過去年やっているが、どんどん考えることが増えつづけている。社会起業家というのは、並みのテーマではなく、巨大なコンセプトということだ。 社会起業家は行動する。

アザサ基金の飯島さんの行動は、自然再生法という立法までに結実した。 と行政が一緒に公共事業を変形させていく。 社会起業家に必要なものは、使命感、自分のコトバで語れる力、余り考え込まない、研究しすぎない、ということ。 壮大なものは不要で、目先のことを変えると,変化の連鎖がおきる。オセロゲームのようなもの。それが、ソーシャルイノベーションが起きる一つの理由。 

直感的に、「ここらへんをいじくると、、、」というものを見つけられるのが社会起業家の能力だ。に加えて、思想の力、との活用が、ソーシャルイノベーションを起こす。これらを交錯させうるオーラを出せる人。 コミュニティービジネスも概念が広いが、社会起業家とはほとんど重複しない。国家が独占してきた公益に関するものを、昔のように市民が取り戻す。供給革命ということ。ボランティアはタコつぼになりやすいが、社会起業家はどんどんネットワークを広げて静かな革命を起こす。

日本には潜在的な社会起業家は多い。自分の祖父の時代はみんながそうだった。成功する社会起業家とそうでない人の差は、社会のどういう「問題」を「切り取る」か、その力の差。欧米では教会コミュニティが核。日本にはそれがないので、それに代わるものが必要。お寺か? 小倉昌男さんのパン屋に、日本型の原型を見る。いろんなやり方があっていいんです、とにかく社会起業家はやればいい(行動する)んです。増税を受け入れるか、サービス低下を受け入れるかの二者択一ではなく、行政コストを下げつつサービスを向上させる第の道を。

一新塾生へのアドバイス:社会起業家に会おう。触れよう。何かを感じよう。静かな革命のためには、どう抽象概念を理解させるかが重要。仏教布教に仏像が必要だったようなもの。過去に手法を求めてもだめ。手法を変えることが大切。
                  (了・文責 11期 田嶋要)

講師著作 参考文献

社会起業家「よい社会」をつくる人たち(PHP新書)

社会起業家とは「医療、福祉、教育、環境、文化などの社会サービスを事業として行う人たち」である。マクロ公共政策と手厚い社会保証を柱とする従来型福祉国家に代わって自立型福祉システムを構築し、社会を活性化する存在としてまずイギリスで注目された。
今、日本でも、単なるボランティアとも、経済的利益だけを追求するする起業家とも違う「社会起業家たち」が現れはじめた。本書では「よい社会」の創造を目指す彼等のユニークな活動を通して、次代を担う新しい生き方・働き方を提案する。

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