一新塾講義録(2003年1月29日19:30〜21:30)
「自治体はサービス創造企業」 
   太田市長 清水聖義氏

■選挙の秘訣
如何に他の候補と比べて自分の価値が高いかをアピールする。マーケティングも重要。差別化、年齢、学歴など、戦いをするなら、差をつけないとダメ。自分の信念、キャラクターで勝負することが重要。
■忙しさ10倍、楽しさ100倍
市議→県議→市長とやってきた。市長は議員ではできなかった「政策を実現する」ということができる。忙しくはなったが、楽しさはもっと増えた。市長という職は、大変だが文句だけを言っていればいい議員と全く違う。原稿を読まないで議会の答弁をしている。(逆に議員が読んでいる)
■役所の職員の意識改革
役所の職員が働かないのは、目標がないから。だから仕事に達成感をもたせることが必要。働かない職員を、税金滞納者への税金取りにした→目標ができた→働くようになった。
■自治体はサービス産業
役所の窓口を土日にあける。それは、お客様(納税者)のニーズがあるから。土日あけるためには、反発が予想されたが、職員は平日をもっと休むことのできるシステムにした。(現在は有給休暇があってもとっていない。)市民は、サービスを厚くすれば(この場合土日あけること)、休んでも誰も文句は言わない。
■具体的な政策
(1)公民館を行政センターに変更
保健婦、ホームヘルパー、住民票取得機械を配置。
そしてセンターが自由裁量でつかえるお金を配分。このとき公民館長(学校長OB)には辞めてもらった。行政というのは、役所に来てもらうのではなく、こちらからお客さんのところに行く(近づく)ことがサービスである。
(2)役人を1人減らして民間人を10人採用。
図書館、老人福祉センターなどで実施。図書館の司書ボランティアを市民から募集したところ、大勢の希望があった。ボランティアの方が、職員よりよく働く。今後NPOを設立させ、完全に運営委託したい。サービスが向上し、コストが下がる。
(3)スポーツ・芸術学校
学校の教員にはその道のプロ(例えばスポーツや吹奏楽など)が少なく、学校単位でやっても効率が悪い。よって、学校別ではなく市内全体でプロを招いて指導をするため、市立のスポーツ学校や芸術学校を設立。すこぶる評判がいいとのこと。校長は、教育委員会の傘下ではなく市長傘下とした。
(4) 市民債を発行
国から起債を起すと金利は2〜3%。それなら市民債を発行し、市民から借りれば2%でも喜ばれるし、安い。結局、総務省と話し合いの末7年で1.05%の市民債を発行できた。
■構造改革特区
教育特区とナンバープレート特区を提案した。アイデアひとつで様々なことができる時代になった。いままで市町村は県の下と思われていたものが、霞が関の局長から直接電話が来た。もう、国と自治体は対等。特区が広がればこの国は変わる。
■まとめ
清水市長は、自治体はサービス創造企業という講義名のとおり、「サービス産業」であるという基本理念を持ち、役所に来る市民をお客様と呼び、お客様に如何に低コストで高いサービスを提供し、またお客様が何をもとめているかを常に考えている。そこには、現在の役所の現状を嘆いていない。アイデアと自分の足で最大の効果を導き出していると感じた。一新塾の塾生には、ぜひ首長を目指してもらいたいとの言葉を頂いた。今回の講義を通して、塾生の発奮を期待する。
(了・文責 10期 隅田衡輝)

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