一新塾講義録(2003年4月5日13:00〜18:00)
「第10期卒塾式 最終政策提言指導
今のニッポンを変えろ!
〜残されたあと2年、我々は何をすべきか?〜」

  一新塾創設者 大前研一氏

大前研一氏の前で政策提言をプレゼンテーションする塾生。
提言チームに直接ご指導くださる大前氏。
日本の国の問題を自分で作られた図や表を用いて塾生に講義する大前氏。

4月5日は一新塾にとって、特別な日となりました。
一新塾では本当に最終の講義となってしまった大前氏は思いの限りを込めて志のバトンを渡すべく、日本再生のシナリオを語ってくださいました。いつものように気迫のこもった語り口ではありましたが、万感の思いをこめられていたように思います。その思いを参加者全員が全身全霊で受け取らせていただきました。

■ 第10期生からの政策提言発表
1)「移民・外国人受入れによる農業再生のための政策提言」★大前賞受賞提言
過疎化する日本農業の活性化のために外国人を雇用・育成する。
2)「ゼロ・エミッション公共交通のすすめ」お台場にターゲットをおくプラン
3)「ふたりっ子政策(少子化問題)」政策提言こどもづくりを推奨し、活性化図る
4)「チャータースクール導入による教育規制緩和策」新しい教育規制緩和策
5)「スポーツクラブと高齢者・幼児施設のジョイントプロジェクト」ヒューマンルネッサンス

■ 大前研一氏のアドバイス
1)構想のロジックは良し。現実的には農業というものは生易しいものではなく背景・教
育・文化・ノウハウ全てが結集しないとムリ。日本は土地が狭く、農業には適さない。 外国人に来てもらうよりは、むしろ日本の農家が海外に出ていって土地を輸入するという発想はどうか。
2)中央に首都湾岸道路もあり鉄工団地、コンテナヤードのあるお台場を選ぶのはおかし
い。こうしたらいいという結論を出す前のステップが欠けている。それが、なぜ日本でうまくいかないのか。次に行政的にどういう手を打って、さらに阻害要因を取り除くために誰に提言すべきかのステップを経て提言してはどうか。
3)問題認識と「ふたりっ子政策」という提案はいい。兄弟がいるほうが競争社会に強くなる。税制の提案はいいが、優生保護法や性病の問題は関係ないのでは?価値観の問題として提案するのがよい。あとの原因は住宅問題という側面もある。
4)教育政策に関しては、タイタニック号の中で椅子の並べ替えをするようなものは意味がない。学校でのブレーンダメージを最も受けないで卒業をした人が21世紀に求められる人材となるのでは。
5)ライフスタイルを変えることで、日本で可能な選択肢は増える。今、長野県知事に提案しているが、ウィークエンドハウスというライフスタイルはどうかと。ヒューマンルネッサンスというからには、このくらいのことを提案したらどうか思うが。

■大前研一講義「今のニッポンを変えろ!」

【前半:「今の外交問題」】
○全米同時多発テロ9.11から始まった世界変動
アメリカ・イラク・北朝鮮・中国/イデオロギー崩壊/自衛隊問題/戦後民主主義
<一部抜粋>-----------------------------------------------------
 9.11の事件以降、アメリカはホームランドを守る外交政策に変ってしまった。
 国連無視、テロリスト支援する疑いがある国は悪であるという外交である。 日本政府の国連中心平和外交、日米安保重視の外交とは大きな隔たりがある。  日本には日米安保以外にガイドライン法があり、周辺有事にはアメリカの後方支援 をするとなっている。 この周辺国には中近東の国々も含まれ、今回のアメリカ支 持はまさに周辺有事なので日本には選択の余地が無く、論理矛盾の無い日本の外交 である。 敵がテロリストである場合、アメリカだけが握っている情報を国際会議 に出したら情報がばれる。 よって、アメリカはこれからNATOなど全ての国際機関 で意思決定をしようと思っているところから撤退しようとするだろう。 ブッシュ は「今、ためされているのは国連がアメリカに役に立つのかどうかだ」と言った。  これからの日本の外交はアメリカとはどのような国であり、どのような距離で付 き合うかを見極めていくのが大事である。 アメリカとべったりで矛盾を感じない 外交はゼロからやり直したほうがよい。
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【後半:「日本・そして世界のことを想う】
●20年の間の著作より
経営戦略・企業経営・問題解決/構想力/脳/社会・金融・経済・税/ITネットワーク/企業
●21世紀を支配する経済体系に関しての考察
85年以来/冷戦以後/指導者たちの勘違い/経済・資金調達のボーダーレス化
“マーシャルのKは定数ではなくなった。”
●高齢化の経済学
少ない資金ニーズ/デフレ要因/遊び方を知らない世代/GDP成長率/トヨタの策略

「私は日本は変わるまでこの政策を提言し続けます。」という発言で講義は終了。大前賞と卒塾証書を授与していただいたきました。そして本日のパワーポイントを全員に、というびっくりするようなプレゼントまでいただきました。

大前氏から始まった、「一人の志と行動が他の志を目覚めさせる一新塾」今後2年のうちにグラスルーツのムーブメントを何としても生み出し、平成維新を起こし「生活者主権」を実現させることを全員が心に誓うすばらしい卒塾式となりました。


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