一新塾講義録 未来バンク事業組合理事長田中優 氏
≪講師プロフィール≫
田中優 氏
(未来バンク事業組合理事長)

1957東京生まれ。地域の反原発運動から 環境問題に入りさまざまなNGO活動に関わる。
『未来バンク事業組合』理事長、
『日本国際ボランティアセンター』理事、
『揚水発電問題全国ネットワーク』共同代表、
『自然エネルギー推進市民フォーラム』理事、
『足元から地球温暖化を考える市民ネット』理事等を含め活躍中 。

著者に
「環境破壊のメカニズム」
「日本の電気料はなぜ高い」

共著に
「どうして郵貯がいけないの」
「非戦」などがある。

<未来バンク事業組合は市民の方から出資金をお預かりし、環境に優しい商品を購入される方や、環境に優しい事業を営んでいる方に、低利(年利3%)で融資を行っている非政府・非営利の市民団体です。>

★未来バンクホームページ→ 
一新塾講義録 未来バンク事業組合理事長田中優 氏

<講師から一新塾生へ>
「現実に可能なことはたくさんあります。とにかく、社会を変えようと思う人自身がが絶望しては解決不可能な問題になってしまいます。解決が可能になるところまでの自分の中でビジョンをつくるということ、それは絶対守ってほしいと思います。

私自身は石油の社会をいかにして終わらせるかというイメージして考えていますが、そういうイメージを、もう持っていただきたいと思います。自分の中でイメージをつくるということを貪欲にやっていただきたい。

こうやって学んでいるパワーをさまざまな場で利用してほしいと思います。例えば、お勤めなさっている方であれば、こう考えてみてほしいんです。「今勤めている会社のライバル会社を立ちあげて、今の会社を潰してやろう」と。それくらい、今の会社に熟知して、どうやったら可能になるかも理解して、それを自分の自営業として自分のビジネスとして成り立たせることができるくらいに勉強の場として利用するくらいに考えてみてください。

自分をやらされる存在にしないでください。常に自分がやる側になること。そうすれば将来は絶対に開けてくると信じています。」

一新塾講義録(2005年2月16日19:30〜21:30)
「未来バンク
   〜夢を預かり、未来を育む」
 田中優 氏

(未来バンク事業組合 理事長)

【当日司会を担った14期の塾生からの事前のお知らせ】
<授業の企画>
テーマ「投資ってなんだろう?」
<時間割の予定>
ディスカッション5分/講義時間70分
再度ディスカッション25分/質問20分
<議論の進め方とねらい>
 〜講義を通して塾生にどうなっていただきたいか〜
・「自分は、どのような社会を創りたいのか?」を発見する
・「そのために必要な条件は何で、逆に障害は何か?」ということを
  冷静、客観的に分析する目をもつ。

< 講師に依頼したいこと>
これから志を形にしようとする若人らにわかりやすくお話ししていただきたい
・現在につながる問題意識 (なぜ、講師は現在の活動をはじめたのか?)
・活動に必要になったものは何か?
・活動の障害にはどんなものがあったか?
・夢を実現するために必要なものは何だと考えるか?
※今後、活動者(活動する市民、NPO)と支援者(企業、行政、大多数の市民)の結びつきが、もっと強まり、もっと活性化するためには、何が課題か?
既に世の中にある成功事例、失敗事例などご紹介いただきたいと考えています。

当日の講義

<貯蓄と戦争>
・アメリカの軍事費を支えている日本の貯蓄の現実
<財政投融資(郵便貯金、年金、簡易保険)とODA、開発事業>
・世界銀行も金貸しODAも財政投融資が支えている
・ムダな公共事業を支える財政投融資
<この10年の金融トレンド>
・金融の中央集権化が進んだこの10年
<円が暴落する日>
・財政改革は全く進まず、国の負債は増大する。
・日本国内ではカネを工面しきれなくなれば海外から借りてくるしかない。
<カネを使った運動>
・SRI(社会的責任投資)/エコバンク/地域通貨/市
<市民の非営利バンクをつくる>
・未来バンクの作り方 /ap bankの作り方
<金融を利用して何ができるか>
<市民の非営利ビジネスを模索する>
・産業と非営利ビジネスの違い
<脱石油社会をめざす>
・石油エネルギー社会から自然エネルギー社会へ、ヒエラルキーの転換

▼ 講義の中での講師の発言より抜粋


<アメリカの軍事費を支えている日本の貯蓄の現実>
アメリカの軍事費は48兆円。労働者の20人に一人は軍需産業に勤めてめています。軍需産業の重役は石油企業の重役を兼任していることが非常に多いのがアメリカの特徴です。アメリカの公共事業は戦争です。
アメリカの軍事費は海外の投資家から政府の国債を買ってもらって成り立っています。アメリカの国債を買っているのはどこかというと、38パーセントを日本が買っています。このことは、日本人の銀行預金によってイラクの方々を10万人以上殺すことができたという構図が成り立っているということです。
ここで考えていただきたいことは、「口でなんと言っていたか?金はどうしていたか?」です。これは定理ですが、「 口で言う事は現実にはなりません。ところが、お金でやったことは現実になってみなさんの未来になって届きます。」例えば、口で戦争反対と言った人が銀行に預金をしているのであれば、口とお金が逆になっているということです。

<日本の省エネルギー>

今日は京都議定書発行の日です。これを実現してゆくために、日本は何ができるか?
日本の排出する二酸化炭素の2分の1は、たった200事業所が出しています。今まで、家庭や、人々のせいだと言われてきていますが、実際は事業所によるものが大きいのです。原因は電気料金の仕組みです。家庭の電気は使うほど単価が高くなるのに、産業では安くなるから、電気の消費量が増えるのです。省エネルギーを進めたいのであれば、日本は料金の仕組みを変える政策をすればいいということになります。
電気量のピークを支える為に発電所が必要ということになっていますが、その時の産業の電気料金を高くすると発電所は現在ほどいらなくなると思います。

【講義の感想 〜14・15期生】
○政府、私営企業にかわる第3のセクターの可能性の話が非常に印象的。
○今後の自分の課題は自分でロジックを作れるように努力すること。
○同じ公務員として自分の行動力のなさに気がつかされた。
○仕事以外の社会貢献の方法を提示していただいた。
○課題を見つけたら、じぶんなりに貪欲に解決策を追求する姿勢のすごさ。
○絶望せずに「主体的に動けば実現する」ということがわかった。
○解決可能なところまでビジョンを作ることが大切だと感じた。
○プレゼンテーションがとてもわかりやすく、説得力があった。
○講師のような積極的な行動力を自分も持ちたい。


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