一新塾講義録(2005年6月29日19:30〜21:30)
「アジアの松下村塾を創る!」
片岡勝氏
(市民バンク代表)

<司会を担う第15期生の方による授業計画書>

■ 時間割
19:30〜20:40 講義 
20:40〜20:45 「プランニングシート(講義用)」の取り組み
         考えを塾生同士ぶつけあっている思いや見識を、
          講師に直接ぶつけるように促す。
20:40〜21:30 質疑応答
        (講義内容に関しての質問。それと、各々の思いや
        アクションや、その際に直面した壁や問題点を
         ぶつけて、講師の実践的なフィードバックを得る。)

■ 議論の進め方とねらい
一新塾の代表理事である片岡氏が、いかに「プラン・ドゥー・シー」を実践してきたのかをお話し頂きます。(各々がアクションを起こす際に必要なアプローチを、片岡氏のケーススタディをベースに、一人一人が少しでも獲得出来るように)
どんな質問や思いをぶつけてもよいという素地を作り、各々の目的意識や意見を講師にぶつけることによって、一人ひとりがブラッシュアップされる場をつくります。

■ 事前資料
◎参考HP:
http://www.p-alt.co.jp/bank/(市民バンク)
http://www.p-alt.co.jp/(プレスオールターナティブ)
http://books.yokku.com/2004/11/post_112.html(片岡勝氏の本)

参考:日経BPのホームページに片岡さんのインタビュー記事
http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/jp/rep03/328889
http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/jp/rep03/329942
http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/jp/rep03/331351

当日の講義

■どうやって私はパラダイムシフトしてきたか


タイで私の翻訳本が出版されました。
「チェンジ ザ トラック (人生のレールを乗り越えろ)」
途上国、先進国、モスリム、キリスト教圏、
ありとあらゆるところでパラダイムシフトがシンクロしています。

何かをみつけられる、お役に立てる一新塾でありたいと思います。
サラリーマンの方がほとんどだと思いますが、私も20年前は銀行員でした。もう忘却彼方ですが。その私が「ソーシャルアントレプレナー」という分野を結果として切り開いてきました。私がそう言ったわけではありませんが。

ではどうやって私はパラダイムシフトしてきたのか。

ずっと長いこと、私たちの世代は
「偏差値は低いより高いほうがいい」
「お金はないよりあったほうがいい」
「英語はしゃべれないよりしゃべれたほうがいい」そう思っていました。

だけど、それってほどんと役に立たないんだってあるときに気づいたんです。

そういう価値観がまだ大切だと思っているなら、マイナスからのスタートになります。そんなものは一切役に立たないと本気で思えた時にやっとスタートラインです。
それがまだ大事だと思っている人がいるなら水面下からのスタートです。
水面にあがるまでが一番大変です。

■思いっきり問題解決に向かってやれば、利益はついてくる

努力なんてのは知れているんです。努力でなんかで事業がうまくいくほど変化の時代は甘くありません。結局流れだと思うんですよ。世の中の。これは色んな言い方ができると思えるんですが。予想通り、なんてまったくいかないんです。

全部思いつきで、風の吹くままやってきたんです。僕、本当に考えてないんですよ。「こういう風にしよう」なんて考えたことないんです。最初に「利益がでるか」なんて後からついてくることで、そんなこと考えるから根性が小さいと思うんです。

思いっきり問題解決に向かってやってったらいいと思うんですよ。そしたら、ちょっと遅れてトロッコで利益がついてくる。なかなかついて来ないときは腹がへる。それでもがまんしてると、その後姿が美しくてみんなが応援する。

■サラリーマンと東京は感性が鈍くなる

柔軟性を持っていない、ある型の中にはまったものの見方しかできない方は、これからのパラダイムの中でのビジネスには向いていない。

ではどんな人が向いているのか。簡単に言うと、素で生きていく、思ったとおり自分の感性を信じていく、社会の変化の風向き、社会のニーズを感じる力がある人。
しかし、 これが、サラリーマンやると鈍くなる。結局、組織の壁しか、その中でしか見えない。それから社会を見てると勘違いしてしまう。

感性が敏感になるのは、内戦などがある場所、ほとんど行っています。
そういうところでは感性がピピっとはたらくんです。東京は一番感性が麻痺するところ。
東京にいると表面的な小手先の変化をおっかけることになってしまう。私は、なるべく東京にはいないようにしています。

■私の成功イメージは社会変革です

「何をもって社長として成功とするか」を事業を始める前に決めておいたらよいですね。
私は「社会変革」が成功イメージなんです。
今まで、新しい試みを形にすることをやってきています。地域の担い手を育てるファンドをつくったり、フェアトレードとか、市民バンクとか、誰でもできるカンパとボランティアの選挙、とか。

で、これから何をやりたいか、というのは「アジア」なんです。ヨーロッパで驚かされたのは、「あなたのナショナリティはどこですか」と聞くと「ヨーロピアン」と答える層が確実にできてきたことです。

私が次のやりたいのは「あなたの国籍どこですか?」と聞かれた時に「中国」だ「日本」だ「韓国」だ、とかではなく、「ウイーアーアジアン」と言うような、そういう世代をつくりたいんです。アジアという枠組みの中で国境国益があるゆえの様々な無駄を極力なくして、アジアの問題をアジアの問題だと考える、そんな社会をつくってゆく、それが次の課題です。


若者を鍛える場も用意したい。アジアのハングリーな自己主張する若たちともまれる、そして鍛えて、次の時代を担う若者をつくりたいと思っています。

  ≪講師プロフィール≫

片岡勝氏
(一新塾代表理事・市民バンク代表)
1946年生まれ。

故市川房枝氏のもとで市民活動にかかわり、その後「市民選挙」で菅直人氏の担ぎ出しに奔走。三菱信託銀行では労働組合委員長を務めた。

管理職になる直前の37歳で退職し、1年間の海外放浪を経て、
85年(株)プレス・オールターナティブを設立、発展途上国の商品を輸入して地域自立を助ける第3世界ショップを展開。

89年、市民バンクを立ち上げ、社会的に意味のある事業を対象に無担保・低利の融資をし、起業支援する活動を続けている。これまでに100件以上融資し、貸し倒れはない。

島根大学、福岡大学、産業能率大学講師を務め、2000年にはチャレンジ若者ファンドを設立、市民バンク、プレス・オールターナティブ、スーパーネットの各代表。 若者
起業家を支援しながら日本再生を自ら実践している。

2002年9月よりNPO一新塾の代表理事を務める。

著書に『すべては捨てることからはじまる』
『儲けはあとからついてくる』 ほか多数。
 
 

<塾生の気づき、発見、感想>

●組織にぶらさがらないで、自分がやりたいことを行う組織を自分がつくる
● アジアとの交流や重要性、アジアに学ぶということが必要だと感じた。
●あまり肩肘はらずにやってみることが大切なんだなと思えた。
●一歩踏み出す時の心のあり方について適切な解説をいただいた。
●講師がアジアに軸足を移して活動をスタートされていることに非常に興味をそそられた。
●やはり、自分の魅力、求心力が一番大切なのだなと実感した。
●「捨てる」ことは難しい。。。
●自分には余計なものが多すぎなんだなと思えた。
●今日は自分の内にある沸き起こるものを発信してゆこうと思えた。
●一歩踏み出さないと始まらない、ということが本当によくわかった。
●自分は理屈で動くが、講師は感性で動いている。
●答えは早く出せ
●なんだか身軽になった気がする。
●あれこれ考えても結論が出ないだけだと悟った。
●起業のための貴重なアドバイスをたくさんいただいた。


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