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一新塾講義録(2005年8月3日19:30〜21:30)
「市民が動かした!
しなの鉄道改革奮闘記」
清水全氏(しなの鉄道研究会 代表世話人) ■ 本日の講義テーマの背景と講義のねらい 清水さんは、銀行・証券のコンサルタントから工業技術のコンサルタントに転身したユニークな経歴の持ち主。現在は、長野県のインキュベーション施設に入居し、開発した技術の起業化を目指されています。
2000年10月長野知事選にて保守王国だった長野に無党派・市民派の田中康夫知事が誕生。この一翼を担ったのが、小布施に住む一新塾6期の木下豊さんでした。
新知事誕生後、木下さんより「県民の声を知事の県政に反映させるために協力者を募りたい」ということで、同年12月、一新塾有志にて準備委員会が立ち上がり、議論を重ねる中で取り組みテーマは「しなの鉄道」問題に絞られていきました。
清水さんは、一新塾メンバーの大学時代の友人であり、選挙の応援で木下さんと共に活動されていたご縁もあり、
01年1月には、清水さんはじめ上田勝手連のメンバーと一新塾のメンバーで「しなの鉄道研究会」が発足されました。
長野新幹線(整備新幹線)との平行在来線を引き受ける日本初の第3セクターの経営改革に、沿線住民である上田市のメンバーと東京からの一新塾有志メンバー数名らの市民が立ち上がり提言し、動きをつくったこの事例は、これから、市民プロジェクトを立ち上げていこうという私たちにとって大変勇気付けられるものであります。
■事前資料
しなの鉄道ホームページ
http://www.shinanorailway.co.jp/
清水全氏を取り上げた記事(信州大学広報誌)
http://www.shinshu-u.ac.jp/html/now/now26/now26.pdf
一新塾ニュース(第40号):『主体市民』
http://www.isshinjuku.com/04i_hassin/merumaga/kn_011009.html
当日の講義より
■長野の第3セクター「しなの鉄道」の黒字転換を目指して
「しなの鉄道」とは、平行在来線を引きうける日本初の第3セクター(県出資75%)である。
平成9年の長野新幹線(整備新幹線)の開業に伴い、「信越線」軽井沢―篠ノ井をJR東日本より約104億円で購入し、しなの鉄道株式会社として再スタート。しかし、毎年経常損10億円の赤字を出しており、その穴埋めに県民の税金が充てる計画や、値上げの検討がされていた。また、マイカーや新幹線に人の流れをとられることで、そのしわ寄せが沿線住民に押し付けられ、サービスの低下や地域の衰退などが懸念されていた。
平成12年に田中康夫氏が知事当選してから急激に業績が回復、そして平成16年度には黒字転換。今17年度には2億5千万円の黒字が出るだろうと予測されている。
長野県には第3セクター、外郭団体が全部で約40あり、赤字で垂れ流し状態でしたが、この「しなの鉄道」の立ち直りにより、2004年より外郭団体、第3セクターの改革委員会が生まれ、40のうち28が整理され、残り12の団体も黒字転換しなければ潰す、ということになりました。
県の外郭団体は本体以上に隠れ借金を作りやすい体質にあります。
私たちの運動が波及して、長野の改善に結ばれたことは本当に嬉しいと思います。
ですが、この改革はまったく順調なものではありませんでした。
■4年半(2001年1月から)の活動を振り返る
研究会の目的は、「第3セクター鉄道の経営を改革しよう」という活動です。
主張したことは、
「補助金をつっこむな、駅を作るな、与信を与えるな」
収支を均衡させないと、会社は立ち直れませんよ、ということをずっと主張してきました。まるで企業の再建屋のような活動でした。これは従来の市民活動とは違うので、なかなか理解されないものでした。でも「しなの鉄道」が長野県民の永久不良資産になってはいけないと、活動を続けてきました。
鉄道会社「運賃値上げ・補助金」で赤字改善→「減損会計」導入への道
★「赤字はどうにもならないので、運賃値上げ」を行う。
★
中間答申では3年間で補助金なしで黒字転換目標
→しかし、
最終答申で内容変更
「自力再生は無理。6億円の赤字は県で支援」
( 大幅運賃値上げ・補助金投入・上下分離)
★
知事が「補助金は出さない」→自力でどうするか?
★ 「上下分離」か「減損会計」のどちらの方法か?
★
県議会が「上下分離」の方に傾いてゆく
★「減損会計」導入決定
→「しなの鉄道」
再建へ始動→経常利益プラスに転換
→長野県、第3セクター、外郭団体の改革へ
★現在、また運賃値上げを考えている鉄道会社
■市民運動のポイントとスキルとは?
◎活動のイシューを明確化させることが大切。まず問題提起、
ビジョンをつくって活動を始めること。
◎そして持続。3ヶ月と思って始めた活動が、4年半かかりました。
とにかく交渉をバリバリとヅ続けてゆかねばなりません。
◎プレゼンは短く、個人にすることも多いので短時間で説得する
ことができるように。
◎市民運動は過激でも穏健でもだめ。その兼ね合いが難しい。
◎なんといっても「ねばり」
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