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     一新塾ニュース〜今のニッポンを変えろ!
    【第160号】 発行日:2004年10月25日

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▼目次
■「ワーク中川」 現場視察レポート
               近藤幸代氏(14期政策提言コース
■ イベントのお知らせ
http://www.isshinjuku.com/04i_hassin/ev_mosikomi.html
(1)10月30日:10周年記念講演会 大前研一氏(一新塾創設者)
         「これからの10年!世界は、そして日本は?」
(2)11月 8日:塾生企画シンポジウム
         「ハコモノ再生で元気なまちづくり!」
【 第15期 説明会のこり1回!!
第15期 説明会開催中
●東京 10月27日(水)19:30〜21:30
 [会場] 一新塾セミナールーム
 東京都港区芝3-28-2カスターニ芝ビル2F

申込みは下記を今すぐクリック!
http://www.isshinjuku.com/03bosu/b2_sietumei.html

最新パンフレットご希望の方はこちら

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メルマガ読者の皆さま、こんにちは。事務局の森嶋です。
今回は第14期の政策提言コース通信科生の近藤幸代さんによる現場視察の体験
記です。
近藤さんは地元の神奈川県愛川町に「レスパイト施設」設置を実現したい!
と日々、市民活動に奔走されていらっしゃいます。レスパイト施設とは、
障害児者の一時預かりや宿泊などを行い、療育する家族の日々の負担を軽減し
サポートする施設です。
今回のレポートは10月8日に、一新塾第1期OBの高橋弘行さんが施設長を
されている知的障害者通所授産施設「ワーク中川」に市民活動「ひまわり王国」
のメンバーと一緒に行かれた時のものです。臨場感あふれる報告です!

一新塾生の活動レポート ◇■■■◇■■■◇■■■◇■■■◇■■■◇
       「ワーク中川」 現場視察レポート
◇■■■◇■■■◇■■■◇ 近藤幸代  14期政策提言コース通信科


10月8日冷たい雨が降りしきる中、愛川町を車で出発し海老名で車を駐車
し、海老名駅〜町田駅(小田急線)町田〜長津田(JR横浜線)長津田〜
あざみ野(東急田園都市線)あざみ野〜中川(市営地下鉄)と何度も電車を
乗り継いでワーク中川に到着しました。
 
未だ新しく出来たばかりの市営地下鉄の中川駅を降り立つと歩いて3分ほど
という好立地にワーク中川は有りました。自力で通所している障害者もかな
りいるそうで、ここからなら、駅から近いし、自力で通う為にはとても良い
場所です。

ワーク中川は知的障害者通所授産施設で現在、通所者は55名。定員も55名
です。ワーク中川のコンセプトは障害のある仲間達がごく普通に街で暮らして
いけるように生活援助、作業訓練等を通して知的障害者の自立をサポートし、
施設と地域、障害者と市民の交流を促進していく事であります。

当日はワーク中川の施設長でもあり、一新塾の卒塾生でもある高橋弘行さんに
ワーク中川の案内と説明をしていただきました。14期の新米塾生が大先輩の
高橋さんに粗相の無いように緊張してお邪魔した次第ですが心優しく、思いや
りに溢れた高橋さんはとても親切に内部の案内をしてくださいました。

新鮮で厳選された素材を使って研究に研究を重ねた美味しいメニューが揃って
いる『喫茶店しゅしゅ』、高橋さんが遥々、山形まで買い付けに行ったお米を
精米して、袋詰めし、消費者にお届けしている『俵屋なかがわ』、自由な発想、
個性豊かな陶器を作り出すアーティスト集団、『窯屋なかがわ』、安全に美味
しくをコンセプトにパンやお菓子を作っているブランジェ&パティシエ集団
『こむぎふぁくとりい』、手工芸の仕事はアイデイア勝負!生活が楽しくなる
ものを提案していくよ『匠屋なかがわ』、そして、国産大豆に天然にがりだけ
を使って、本物にこだわり続けた結果、本当に風味豊かな美味しいお豆腐を
作っちゃいました!!『だいず ふぁくとりい』という6つの柱から作業の
内容が成り立っています。

今まで視察に行った作業所とも知的障害者入所施設内において作業している
障害者の方達の印象ともワーク中川の印象は180度違っていたといっても
過言ではありませんでした。

みんな明るい!
そしてとても楽しそうに生きがいを持って作業に従事していました。仕事を持
つことへの誇りと生きがいを持つことの尊さからか彼等の顔は活き活きと輝い
ていました。こちらまでわくわくとした気持ちになり、思わず笑みがこぼれて
しまいながら見学をしていますと私達に気付いた何人かの方達はとっても素敵
な笑顔で手を振ってくれました。

山形からのお米の買い付けは年間28トンで買いつけ額は年間1千万円かかり
ます。お米の売上高は年間1,440万円。買い付け金には前年の売り上げ金
を充当する様です。精米時に出た米ぬかも商品化して生産ラインにのせる試み
をしたいそうですがコストも時間も人手もかかるため、現在は米ぬかの一部を
家庭菜園等をされている方に無料で差し上げているそうです。農薬や化学肥料
を使わずに育てたお米ですから米ぬかもタダではもったいない気がしました。

『窯屋なかがわ』の陶芸はとても素敵な植木鉢をやきあげて、それにミニ観葉
植物を植えて更に見た目をよくして販売しています。来年の愛川町の福祉バザー
(今年も出店します)になかがわの植木鉢を置いて売り上げに貢献出来たらと
も思いました。

『俵屋なかがわ』はお米の精米だけではなく、キチンと5kgの袋詰めをして
いるのも障害のある方がやっていらして、とても正確に計るそうです。作業を
サポートしてくれている職員の方と配達も行かれるそうです。

『こむぎふぁくとりい』は美味しいパンを焼いた余熱を利用してマドレーヌを
焼いているそうです。経済的!!作業用帽子もマスクも手袋もキチンと作業の
前に装着して仕事に従事します。ですから帽子や手袋が嫌いで着用できない方
は食品の製造の仕事には就く事が出来ません。意外と帽子や手袋、マスクなん
て本当につけるのいや〜〜という自閉症のかたは多いのです。うちの小3の
自閉症の息子はやっと帽子がかぶれるようになりました。それまではお散歩に
行くと帽子をいつの間にか途中で捨ててました。

話しが横道にそれました。失礼・・・
『だいずふぁくとりい』は大豆から豆乳を絞るのだけは機械を使用しますが、
にがりを混ぜたり、豆を水につけるのは手作業でとても、コツが要するそう
です。主な卸先は役所、養護学校です。『喫茶しゅしゅ』にも売っていますの
で必ずお土産に買って帰られることをお勧めします。それくらい美味しいお豆
腐です。スーパーにおいてあるような水っぽいまずいものとは違います。大量
生産出来たら紀ノ国屋や成城石井に置けるような本物の一品です。大豆の甘み
が口の中でとろける様な旨さです。ワーク中川に行かれる機会がありましたら
騙されたと思って食べてみてください。決して期待を裏切らない味です。ベテ
ラン主婦の近藤が太鼓判を押します。

ワーク中川のどの作業部門も皆さんきちんと仕事をされているし、仕事場の清
掃も整頓もキチンと行き届いています。皆さん軽度の障害者の方たちなのかと
思っていたのですが高橋さんによると55人中、48人の方達がAランク
(重度の知的障害)の方だそうです。喫茶店の接客態度もとても丁寧で素晴ら
しかったです。通所者の方達の平均年齢は27歳で若い方達が多いそうです。

高橋さんの『人はIQではない。どういう環境でどうやって生活しているかが
大切。』という言葉がとても印象に残りました。環境の一つには親がどうやっ
て子供に向き合ってきたかも含まれる様な気がします。そこのところ私はまだ
まだだなーと反省しきりです。

高橋さんは小さな田舎町である愛川町のことも事前に調査していて下さって
愛川町では地域性を生かしたどんな作業所がつくれるか?という可能性も幾つ
か案を出してくださいました。

さすが!一新塾の先輩です。問題解決の施策を考えてくださっていて感激いた
しました。高橋さん自らが選んだフィールドは知的障害者の授産施設でしたが
彼ならば普通の企業の経営者という立場でも立派にやっていけるだけの能力が
有る方です。通所者一人当たり一ヶ月7千円の工賃をもっと上げたいと高橋さん
の挑戦は更に続きます。

将来、愛川町でも私達が授産施設を立ち上げたらワーク中川と通所者交流シス
テムを作ろうかとお話ししました。例えば横浜の方でも愛川の雰囲気(自然)
が好きな人、または逆に愛川の人でも横浜の雰囲気が好きな人をお互いに好
きな環境で仕事が出来るようにシステムとして導入出来たらいいですね。と
夢が膨らんでまいりました。

まだまだ、それまでには乗り越える壁が幾つもありますが愛川町も頑張ります。
高橋さん、ワーク中川の皆様、素敵な元気をくださって、有難うございました。
視察報告以上です。

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      第15期 説明会開催中

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第15期入塾の第一次締め切りは10月28日(木)となります。
まだ説明会にお越しでない方は、ぜひこの機会にご参加ください!!
http://www.isshinjuku.com/03bosu/b2_sietumei.html
【説明会の主な内容】
●主体的市民になる方法?!(自律→切磋琢磨→協働)
●座学&チーム活動2本立ての行動実践型教育        
●主体的市民への9段階とは?
●ファシリテーター型リーダーシップとは?
●一新塾オリジナル問題解決フレームワーク
●OB/OGと語ろう!

【東京説明会】
日時:10月27日(水)19:30〜21:30
会場:一新塾セミナールーム
[住所]東京都港区芝3-28-2カスターニ芝ビル2F
[地図]http://www.isshinjuku.com/01issin/i_chizu-1.html

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  一新塾10周年記念 創設者大前研一講演会
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市民が始めた市民の情熱で始めた市民のための塾。1994年4月一新塾は
誕生しました。道なきところに道をつくるがごとき作業は、主体的市民に
よってこそ可能という大前研一の「平成維新」に共鳴する多くの人々の熱意
によって、一新塾プロジェクトが始まりました。

そして、この10年。
設立時に打ち立てられた理念を支柱に、同志との切磋琢磨によって、この場
から多くの主体的市民が誕生し、多くの物語が生まれました。

10周年の節目に創設者の大前研一から新しい時代の到来に向けてメッセージ
を送っていただきます。大きく転換している時代の潮流と市民パワーの可能性。
先駆者の言葉から、私たちのフロントに広がる新しい時代の風をぜひ感じて
ください!

『これからの10年!世界は、そして日本は?』
      大前研一(一新塾創設者)

日 時:10月30日(土)13:30 開場
              14:00 開演 〜 17:00 終了
場 所:ニッショーホール
    東京都港区虎ノ門2丁目9番16号
参加費:3,000円
申 込:以下ホームページよりお申し込み下さい。
http://www.isshinjuku.com/04i_hassin/ev_mosikomi.html

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    「ハコモノ再生で元気なまちづくり!」
      〜公共施設の利活用を探る〜
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このたび、一新塾生有志による「グリーンピア勉強会」の企画により、
「ハコモノ再生で元気なまちづくり!」のシンポジウムを開催します!
一新塾OBの社会起業家・深田智之さんが年金保養施設「グリーンピア
土佐横浪」の再生のみならず、プラットフォームとして地域振興にも大
きく寄与する先進モデルを生み出しました。
今回のシンポジウムでは、このモデルをご紹介させて頂いた上で、今後
の埼玉県のハコモノ再生と地域振興について議論していきたいと思います。
パネラーの皆さまは、深田さんに加え、一新塾OBの神保国男 戸田市長、
一新塾講師の齋藤健 埼玉県副知事です。 
ぜひ、奮ってご参加下さい。
■基調講演
「公的集客施設の活用と地域振興 
〜グリーンピア土佐横浪における民間運営事例からみる利活用の考え方〜」
株)リゾート・コンベンション企画 代表取締役社長 深 田 智 之
■パネルディスカッション
【パネラー】  
埼玉県副知事 齋藤 健(一新塾講師)
戸田市長   神保 国男(一新塾OB)
株)情報伝達研究所 代表取締役 渡辺 厚 
株)リゾート・コンベンション企画 代表取締役社長 深田智之(一新塾OB)
■主催:特定非営利活動法人一新塾
■後援:埼玉県、戸田市
■日時:11月8日(月) 18:00 開場 18:30開演 20:30終了
■場所:LILIA川口総合文化センター タワー棟11F大会議室
JR川口駅西口正面(川口市川口3−1−1)

■参加費:1,000円
■申込み:HPからお申込みできます
http://www.isshinjuku.com/04i_hassin/ev_mosikomi.html



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