2010/09
/28 【一新塾ニュース】第429号:
塾生活動レポート
『地域に密着!カフェ「gardenn」奮闘記』

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          一新塾ニュース〜今のニッポンを変えろ!〜
          【 第429号 】 発行日:2010年9月28日
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■ 塾生活動レポート
         『地域に密着!カフェ「gardenn」奮闘記』
                      一新塾第13期本科 天野太雅

■【参加者募集】「第27期説明会」2010年11月7日(日)開講

         『“根っこ”を掘りさげたい人、集まれ!』

  (参加予約)→ http://www.isshinjuku.com/03bosu/b2_sietumei.html
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    東京本科テーマ:『“根っこ力”で社会変革!
              〜ミッション基軸でネクストリーダーを目指せ!』
     ●東 京:9月29日(水)19:30〜21:40
          10月 6日(水)19:30〜21:40
          10月 9日(土)15:00〜17:30
          10月13日(水)19:30〜21:40
          10月16日(土)15:00〜17:30
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    地域科テーマ:『“根っこ力”で社会変革!
             〜ミッション基軸で地域プロデューサーを目指せ!』
     ●大 阪:10月2日(土)13:30〜16:00
     ●名古屋:10月3日(日)13:30〜16:00

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メルマガ読者の皆さま、こんにちは。一新塾の森嶋です。
2005年10月に世田谷でカフェ「gardenn」を起業された元商社マンの
天野太雅さん(第13期生)から、先日、久々のお電話をいただきました。
「おかげさまでgardennも10月で5周年です!がんばってます!!」
嬉しいお知らせとともに、これまでの奮闘と次なるステージに向けての展望を、
楽しく会話させていただき、私も元気をいただきました。
天野さんからの熱きメッセージ、ぜひ、ご一読ください。

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■■■■ 塾生活動レポート
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■■       『地域に密着!カフェ「gardenn」奮闘記 』
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■■■■                 一新塾第13期本科 天野太雅
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 私は一新塾での学びを通して、地域に根差した子供連れでも来店しやすい
カフェの立ち上げを決意し、2005年10月に「gardenn」を開業しました。
たまたま住んでいたというだけで土地勘のない三軒茶屋で物件を決め、
飲食店未経験者の私がカフェを始めると言う事で、周囲にはかなり心配を
かけましたが、幸いスタッフに恵まれた事と、素人の怖いもの知らずが
なせる業か、何とか今までやって来れました。もうすぐ5歳を迎えますが、
gardennがどんな店で、どの様な足跡を残してきたのか、簡単にご説明したい
と思います。

●店のコンセプトはこう生まれた!

 当時、長女が幼かったこと、一新塾で育児と仕事の両立に関して学んだこと
もあり、子供連れでも来店しやすい店にしようと最初から決めておりました。
ただ、子供連れだけに対象を特化すると客層が極めて限られるのではとの
仲間からのアドバイスも踏まえて、ちょっとお洒落で誰もが入りやすい内装
にして、子供連れに対してはソフト面で(提供する食事やサービスで)訴求
することにしました。

 結果、客層は極めて多様となり、若い女性が本を読む横で老夫婦が食事を
楽しみ、その横のBOX席では親子連れがgardennオリジナルのぬり絵で遊んで
いる、そして少し離れた席ではサラリーマンが仕事を仕上げている、そんな
光景が日常の店となりました。

●地域に密着!

  駅から遠い立地の為、遠方からの集客は難しいと判断し、地域に密着した
営業を心掛けています。地域に溶け込む為に各種イベント・施策を実施して
います。↓

<イベント>
gardennから徒歩1分の世田谷観音が地域活性化の為に月一回開催している
朝市@世田谷観音に、コーヒー屋として2年間出店しておりました。
また、世田谷観音の方から近隣の材木屋さんを紹介頂き、その材木屋さんと
一緒に世田谷公園の環境フェスタに出店したり、お祭りの手伝いをしております。

<スポーツ>
近隣のお客様を集めて、週に1回体育館を借りてバレーボールを楽しんでいます。
性別・年齢・仕事を超えた様々な人が集まり、とっても楽しい場が出来上がって
います。
また、近隣小学校のPTAママさんバレーボールチームを数校集めてgardenn杯と
称してミニ大会も開催しています。(好きで始めたバレーボール活動ですが、
やってみるとスポーツは人が集まりやすく、コミュニティ形成にとても有効で
ある事が分かりました。)

<ネットワーク>
娘の小学校のつながりから、周辺の少年野球チームや少年サッカーチームの
保護者のたまり場となっています。
娘の通う小学校の「親父の会」に入会し、情報交換及び交流を進めています。

<情報発信>
手書きのチラシ(gardennニュース)を印刷して近隣にポスティングしています。
店の宣伝や集客を過度にPRせず、あえて手書きでゆるい感じのかわら版として
地域との交流を深めています。現在20号まで発行してますが、初号から大切に
集めてくれているお客様もいらっしゃいます。
すぐ近くにある幼児向けの活動をしている遊び場(プレイパーク)と連携し、
子育て情報を発信しています。

●こんなイベントしています!

  ランチ後のアイドルタイムや開店前の仕込み時間等を有効活用すべく、
店を教室として開放しています。

 今までに開催された教室はアロマ、英会話、パッチワーク、ビーズ作成、
フラワーアレンジ、三線、編み物、カラーセラピー、着物の着付け、等々です。
また不定期でイベントも開催し、集客を図っています。流しソーメン大会、
田舎者集会、バレーボール大会、フリーマーケット、Lohas環境イベント、
ディスコナイト、餅つき大会、九州大会、産直野菜の直売会、等々。

●二つを両立

  子供連れに憩いの場を提供したい、と言うのが当初の理念でしたが、その
手段としてカフェが果たして最善の策だったのだろうか、と今になって思います。
「カフェがやりたい」「憩いの場を提供したい」と言う二つの思いの境界線が曖昧
になったが為に、二兎を追う事になったのですが、その二つを両立させるのは
実際はかなり厳しいチャレンジでした。gardennを飲食店として機能させるのに
手一杯で、憩いの場を提供する為の仕掛けや各種施策までなかなか手が回らない
のです。傍から見ると、お洒落な空間で楽しそうに料理しながらお客様をもてなす
カフェ店員がうらやましく見えるかも知れませんが、実際は手荒れ・腰痛から
始まり資金繰り・人事管理まで、気の重くなる時間も少なくありません。

 もし今これをお読みの方で「カフェで憩いの場を」とお考えの方がおられたら、
さらに突き詰めて、本当に自分がやりたい事が何なのか、仮に子供連れに憩い
の場を提供したい強い思いがあるのであれば、それがカフェでならなければなら
ない理由は何なのか、カフェ以外に解決策はないのか、とことんまで考えてみる
ことをお勧めします。

・・・と、少々厳しい事を書きましたが、仮に私が5年前に戻れるとして、
この厳しい現実を知った上でgardennを始めるかどうかですか、答えは
「迷わずやります!」なぜなら厳しさ以上の楽しさ・出会いがありますからね!

●三軒茶屋と言う地域について

  三軒茶屋に住み始めた頃は、私は独身の若者で、近所はおろか、マンション
内で隣に住む人すらよく知らない状態で、近所に友人はいませんでした。それが
家庭を持つ事によって地域と関わる事になり、今までいかに近所付き合いが
希薄だったか気付きました。

 同時に、三軒茶屋と言う地域は住民達のご近所付き合いが希薄なのではないか
と感じる様にもなりました。(独身若者、ファミリー、高齢者、といった各世代
の中では様々な集いやグループがある様ですが。)

 その根本原因として、世代間で出会う場や機会がない、或いはコミュニティと
コミュニティの出会う場も少ないと言った点が挙げられます。(小さなコミュニティ
(小学校単位の保護者会、地域老人の体操クラブ、小学校の幼馴染、育児ママの
集まり、等)はありますが、それらがお互いに出会ったり交流したりする機会がない。)
 背景として、三軒茶屋は若者に人気の町で若者住民の出入りが激しかったり、
また、商店の競争が激しい為か短命な店が多く、昔馴染みの店も少ないのです。
活気はありますが、商店が競争に明け暮れている感があり、街全体に温かみや
一体感はあまり感じられません。

 gardennを始めた最初の目的は子供連れでも来店しやすい店でしたが、gardenn
での活動を通してお客様同士が世代や性別を超えて仲良くなっていくのを目の当
たりにして、地域の人同士のつながりに地域密着カフェと言う業態はとても有効
である事を知りました。まだまだ試行錯誤は続くとは思いますが、これからも
様々な実験を試して、三軒茶屋と言う街を「老若男女を問わず住民同士の関係が
密で温かい街」にしていけたらと思っています。

●さらなる地域活性化!

  今まではgardennだけで(好き勝手に)イベントを開催しておりましたが、
今後は近隣の他の飲食店や各種拠点とも連携して、さらなる地域活性化に取り組ん
でみたいと思っています。

 また、定休日(水曜日)にgardennを閉めているのはもったいないので、定休日
を「貸しカフェの日」として、カフェ経営に興味のある方、あるいは社会活動に
高い志を持っておられる方にgardennを実験の場としてお貸しする事も検討して
います。もし興味のある方がいらっしゃいましたら是非お気軽に連絡下さいませ。

cafe kitchen "gardenn"
Tel: 03-3419-7552
HP: http://www.viva-amano.com/gardenn/



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