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 一新塾ニュース ~今のニッポンを変えろ!

【 第483号 】 発行日:2012年4月27日

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■ 塾生活動レポート

「『 Left Behind Parents Japan 』
~片親に会えず苦しんでいる子供達のために 」

               一新塾第27期 明尾雅子

■【参加者募集】「第30期説明会&体験ワークショップ」
          ~"根っこ力"が社会を変える!~
予約→ http://www.isshinjuku.com/03bosu/b2_sietumei.html

●東 京  4月28日(土)15:00~17:30【定員】
      5月 2日(水)19:30~21:40
      5月 6日(日)15:00~17:30
      5月 9日(水)19:30~21:40
      5月12日(土)15:00~17:30
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 メルマガ読者の皆さま、こんばんは。一新塾の森嶋です。
 
 最近、日本人と外国人の国際結婚は増加しています。1970年には年間5,000件程度でしたが、1980年代の後半から急増し、2005年には年間4万件を超えました。これに伴い国際離婚も増加し、結婚生活が破綻した際、一方の親がもう一方の親の同意を得ることなく、子を自分の母国へ連れ出し、もう片方の親に面会させないといった「子の連れ去り」が問題となっています。

一新塾第27期生の明尾雅子さんは、この問題に直面され、そして、同じ痛みを抱える親と子供たちのために2009年7月に「Left Behind Parents Japan」を立ち上げ、奮闘されています。

 このたびは明尾さんのメッセージをお届けいたします。
ぜひ、じっくりお読みください。

塾生活動レポートーーーーーーーーーーー
『 Left Behind Parents Japan 』
~片親に会えず苦しんでいる子供達のために~
        一新塾第27期 明尾雅子
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●ハーグ条約について

ハーグ条約とは、子の利益の保護を目的として、親権を侵害する国境を越えた子どもの強制的な連れ去りや引き止めなどがあった時に、迅速かつ確実に子どもを元の国(常居所地)に返還する国際協力の仕組みの事を言います。
「子の連れ去り」「共同親権」等という言葉が、世の中の人々に知れ渡るようになったのはつい最近の事ですが、2012年1月現在で、世界87カ国がハーグ条約に締結し、G8諸国で未締結は唯一日本だけです。

●ハーグ条約未締結によって被った私の事例

私は元夫(日本人)と日本で結婚し、その後カナダに移住し息子が生れました。息子はカナダと日本の二重国籍です。そして、その後夫婦関係に亀裂が入りカナダで裁判が始まりました。2006年元夫は、カナダで裁判係争中にも関わらず私に無断で息子を日本に連れ去りました。

その当時はハーグ条約という言葉を私自身も知らず、どうして元夫がカナダが大好きな息子を日本に連れ帰ったのかわかりませんでした。その後に、ハーグ条約の事、そして一度子供を自分の手元から手放すと二度と自分の元には帰って来ない事を知ったのです。もしも日本がハーグ条約に締結していれば、息子はカナダに戻る事が出来たのです。

●Left Behind Parents Japan の立ち上げ

自分だけがこの様な目に会っていると悲観に暮れている時に、アメリカや諸外国の当事者と連絡を取る様になって初めて、これが私だけの問題ではなく実は大きな問題だと思い始め、外国人を救う当事者団体「Left Behind Parents Japan」を2009年7月に立ち上げました。日本で初めての外国人サポート当事者団体でした。

●一新塾での私の取り組み

私が一新塾に入り、年に2回の全国研修合宿のうち、1回目の合宿の時の自らのミッション探究の課題が「民法改正」でした。その時点で、この問題を知っている塾生は殆どいませんでした。「大きく出ましたね。でもそんな問題があるとは知らなかった」と言われ、更に私の闘志が漲り、2回目の合宿では「テレビで見たことがある。新聞で読んだことがある」と周知され始めたのだなと感じ、活動していた成果が上がり始めたと実感できました。6つの箱では「北朝鮮と変わらない子供を拉致される社会」から「離婚後も子供に自由に会える社会」に変えることが私のミッションだと発表しました。

●ハーグ条約と民法改正の関連

現在最も問題になっているのが、ハーグ条約が日本で締結された後にどう
なるかという事ですが、そこで問題になるのが「単独親権制度」「面接交渉に強制力がない」事です。日本では片方の親に親権がいってしまうと、もう片方の親は親ではなくなってしまうのです。学校に行けば、親権者じゃないからダメと言われ、会いたいと言っても断られるのです。裁判所で面接交渉の判決が出ても、「子供が会いたくない。塾などで忙しい」などと言われ、子供との距離は遠のくばかり。そういう状態が長く続くと子供は「片親引き離し症候群」(Parental Alienation Syndrome)にかかってしまい、増々会うのが困難な状態にされてしまうのです。

欧米の先進諸国では、既に共同親権制度が導入され、面接交渉にも強制力があり、そこが現状の日本と違う所です。たとえ日本がハーグ条約に締結しても日本の民法が改正されない限り、問題は解決されないでしょう。

●諸外国から見た日本の現状

現在アメリカでは日本を「拉致大国」「ブラックホール(日本の日の丸が、黒になっています)」と言われ、痛烈な批判を受けています。アメリカ政府は北朝鮮に拉致された横田めぐみさんと同様、日本も早急にハーグ条約に締結し、連れされた子供たちを母国に返して欲しいと日本政府に圧力をかけています。

アメリカから連れ去られた子供たちは150人以上であり、2011年にはアメリカから日本に子供を連れ去った女性が、自分の永住権を更新しハワイに行った所、現地で逮捕されました。彼女は子供をアメリカに戻すという条件で、アメリカでの禁固25年の刑を免れました。2012年3月には、アメリカの下院委員会では、国際結婚の破綻に絡む子の連れ去り問題の解決に取り組まない国に対し、外交的措置や制裁発動を求める法案を可決し、米国籍の子供連れ去りの未解決事案が10件以上ある国について、公的訪問や文化・科学交流の停止、貿易制限などを検討するよう大統領に求めているそうです。

●これからの取り組み

日本で裁判を繰り返し、私のケースにおいては面接交渉では最高裁に負け、親子の縁を絶たれ、現在でも息子の生死さえもわかりません。もし息子が虐待されていても、私にはその声も届かない状態です。更に家裁は行方不明の息子に養育費を払えという判決を下しました。一体今の日本の裁判所はどうなっているのでしょうか。
現在、日本在住の外国人、子供に会いに来る外国人のサポートをしながら、この理不尽な日本の現状を知ってもらうために国会勉強会を開いたり、署名活動などをしたりして国会議員や各省庁に自分達の苦しみを訴えています。

今や離婚件数は年間30万件、結婚した夫婦の3分の1が離婚する日本で、片親に会えず苦しんでいる子供達のためにも、「民法改正」「ハーグ条約締結」、それが私のミッションです。


以下、一新塾よりお知らせです。
【 参加者募集 】────────────────      
一新塾 第30期(5月27日開講) 説明会&体験ワークショップ
~「"根っこ力"で社会変革!」~
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一新塾第30期は2012年5月27日に開講いたします。
現在、「第30期 説明会&体験ワークショップ」を開催中です。

説明会では、映像を交えながら一新塾でどのように学び、どのように仲間と切磋琢磨し、どのようにプロジェクトを立ち上げ、どのようにアクションしていくのかを、わかりやすくお伝えさせていただきます。
さらに、市民が社会創造に参加するための知恵のエッセンスもお伝えさせていただきます。ぜひとも、ご参加ください!

 説明会の主な内容(予定):
●試練の時代だからこそ、削ぎ落とす学びでミッションを鮮明に!
●「自分の人生」と「社会の現実」を交じり合わせる現場主義
●「根っこ」と「幹」をつなげるフレームワーク『6つの箱』
●誰もが社会創造に参加できる「志のコミュニティ」とは?  
●1年間でここまで変る!(学び、発見、成長、同志)
●三束のわらじを履こう!
~「社会起業」「政策提言」「市民プロジェクト」
●OB/OGとの交流タイム・質問タイム

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【東京本科 説明会&体験ワークショップ】
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日時:
5月 2日(水)19:30~21:40
5月 6日(日)15:00~17:30
5月 9日(水)19:30~21:40
5月12日(土)15:00~17:30

会場:一新塾セミナールーム
(住所)東京都港区芝3-28-2カスターニ芝ビル2F
(地図)http://www.isshinjuku.com/01issin/i_chizu-1.html

 講  師:森嶋伸夫(一新塾代表理事・事務局長)

 参加費:無料

< 一新塾「第30期」概要 >━━━━━━━━━━━━

◎開 講:2012年5月27日(日)
◎期 間:12ヶ月
    『講義』『プロジェクト実践』『コンサルティング』
     平日夜間・土日で学びます(月4~5回程度)
◎コース:政策提言・実現コース
     社会起業コース
     市民プロジェクトコース
◎ 科 :本 科(東京)
     地域科(大阪・名古屋)
     通信科
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