一新塾ニュース
2001年2月23日号(第16号)
テーマ: 「環境問題への取り組み」


みなさんこんにちは。

「一新塾ニュース第16号」は、一新塾1期卒塾生で、東京都杉並区議会議員のとかしきなおみさんです。

とかしきさんは都内企業でOLをやりつつ、99年の統一地方選で会社と交渉し「在職立候補」を実践して杉並区議に当選なさいました。

現在では区議会で主に「土日祝日区庁舎開庁」「杉並病」問題でご活躍なさっていると同時に、一新塾でも塾生の方々をサポートする政策運営スタッフ、そして4月14日から始まる一新塾第8期で「政策提言とプレゼンテーション」について講義をなさってくださいます。

【第16回テーマ】 「環境問題への取り組み」
とかしきなおみ(一新塾OB)

杉並区議会議員になってはや2年、ちょうど折り返し地点に来た今、これまでの活動をふりかえり公約の一つである「杉並病の解決」に向けての【環境問題】に私なりにどのように取り組んだか振返ることとする。

杉並病との出会いは、立候補を決意した時に一新塾のある人から「自分も被害者なので、取り組んで欲しい」と依頼されたことからはじまった。

杉並病とは杉並中継所という不燃ゴミの圧縮施設の周辺で施設稼動と同時に現れた病である。

症状は、目や喉の痛み、めまい、皮膚のかぶれ、頭痛、倦怠感、呼吸困難など人によって症状が異なるのが特長。症状が一定しないのでなかなか被害者が特定できないのがこの病の難しい点である。

まず初めに行なったのは、被害者救済の為に議会や委員会では、必ずこの件で発言をして行政側の善処を求め健康調査などの救済策の改善を促す一方、原因究明のために一新塾のメンバーにも応援をしてもらい街頭募金を実施し、そのお金を使い一新塾の講師でいらした青山貞一先生(環境総合研究所代表)にお願いしてダイオキシンの調査などを行なったことである。

次に、ゴミ問題の先進国とも言えるドイツに自費で視察に行き、自分の目でどのようにゴミと向かい合っているのかを現地で見学&インタビューし、帰国後ドイツで見てきたことが生かせる点(杉並病の原因といわれている化学物質を含むごみの分別回収、住民意識の喚起する方法など)を議会でいくつか提案した。

また、ゴミを減らすには民間企業の協力なくしては難しいということで、私が在籍していた資生堂に杉並病の惨状を訴え、化粧瓶の回収を杉並区の為に2カ月早めてもらうように持っていき、他の民間企業も続いて貰えるようにとPRにも力を注いだ。

私の政治家としての役割は、「長年ビジネスの場に身を置いていたキャリアを活かし、行政とビジネスの世界の橋渡し」だと考えている。

このような政治活動の上で最も力となるのが、一新塾である。塾を通して情報を集め、ネットワークを活用させて頂きながらアイデアを練り行動に移していく。一新塾は、まさに政治家を生み、育てていく場である。未来を見つめた舵取り役となれる政治家目指し、一新塾を通して鍛錬を重ねていきたいと私は考えている。



■編集室より

22日の新聞で「群馬県議会『産休』OK」などの内容の記事があったのを
覚えていらっしゃいますでしょうか。

議員の議会欠席の理由に「出産」が都道府県議会で初めて群馬県議会で認められた、との記事です。この記事で紹介された吉川真由美県議は昨年の第6期で、新幹線で毎回東京まで通っていらっしゃった塾生の方で、現在の7期でもビジョンコース通信科の塾生としてご活躍
なさっています。

最近は地方議会でも、女性パワーの芽生えを感じさせますね。


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