一新塾ニュース  臨時号
発行日:2001年6月19日

特集! 東京都議会議員選挙(1)

みなさんこんにちは

6月15日(土)に東京都議会議員選挙が告示され、1週間にわたる選挙戦がスタートしました。一新塾ニュースでは、《特集・都議選》として2回にわたり一新塾ならではの切り口から都議会議員選挙に迫ってみたいと思います。

今日は、8期生の多田正幸さんからのレポートをお届けします。多田さんは現在、ある候補者のボランティアとして、今まさに選挙選の渦中で奮闘中です。多忙な選挙戦の合間を縫って書き留められた、選挙戦現場からの生の声をどうぞお楽しみください。


都議選現場報告−告示日の電撃戦
                      多田 正幸(一新塾 第8期生)

1 選挙戦、それはポスター貼りから始まった。

平成13年6月15日、東京都議会議員選挙が告示された。午前8時30分、選挙管理委員会において候補者が立候補の届出をし、その際くじを引いて公設掲示板上のポスターを貼る位置番号が決まる。我が陣営では、早朝から10組ほどのポスター貼り部隊を編成し、選挙区内に分散配置していた。延べで307枚のポスターを貼らなければならない。私と若いボランティアかほりちゃんの組が担当したのは、巣鴨の刺抜き地蔵周辺の14枚だった。あいにくの雨の中、ここから貼り始めようと決めた掲示板の前に車を止め、事務所からの連絡を待っていた。

「いよいよ始まるんですね。なんかあっと言うまでしたね」と少し緊張した声で彼女が言った。本当にその通りだ。私の支援している候補者は、34歳の無所属新人。知人の紹介で彼に面談したのは3ヶ月前だった。彼とは「ボランティア中心の選挙をしたい。地方分権の進むこの時代、地方から世の中を変えることができる。変えなければならない」という基本姿勢で一致した。そして、彼をとりまくエネルギッシュで魅力的な人々に惹かれて、初めてながら選挙準備を手伝ってきたのである。

8時45分、携帯のベルが鳴った。「4番、4番です!」と受話器の向こうで選挙事務長が絶叫した。ポスター貼り作戦発動。まだ他の陣営は来ていない。雨に濡れた看板を丁寧にぬぐい、しわにならないように注意しながら貼った。四隅を画鋲でとめ作業終了。この瞬間、9日間にわたる選挙戦が始まった。

2 浮動票頼みの不安

告示後の選挙活動としては、選挙カーを出す一方で、候補者がボランティアの若者達とともに自転車にまたがって街を巡る。我が陣営は、組織の後ろ盾がないため、完全に浮動票狙いである。街を回っていると、市民の反応は良好で、それなりに手ごたえを感じるのだが、具体的に票が読めない。これが、かなりの精神的負担になる。陣営内でも、「勝てるかなぁ・・・」という疲れたつぶやきがたまに出る。

選挙戦半ば、あとは体力と気力の勝負だ。

3 結 び

選挙の現場に初めて参加して、様々なことを目の当たりにしてきた。政策なき選挙の不毛さ、組織の厚い壁、不正や妨害工作、警察の横柄な態度、無責任な報道、そして無関心な有権者。現実は想像以上に厳しい。しかし、政治をあきらめていない人間が、日本人がいることも確かなことだ。目を凝らしてダイヤの原石を見つけよう。市民の一票は、投票箱を経ることにより天の声となり、未来を作る。

みなさん、選挙に行きましょう!



■編集室より

多田さんは、ご自身の目標を2年後の統一地方選挙に定め、現在大学院で政治学を学びながら、一新塾でも意欲的に講義やディスカッションに取組んでおられます。今回の選挙戦で感じた緊迫感を、今度は候補者としてどのように感じ取るのか、そのようなレポートをお届けできる日が来るのを楽しみにしています。

次回は、都議選特集第2弾として、一新塾マネジャー森嶋伸夫に都議会議員選挙をズバッと斬っていただく予定です。

                    一新塾ニュース編集担当 近藤芳樹


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