一新塾ニュース  第41号
発行日:2001年10月12日

「講義の企画・司会を通じて」

望月 淳(一新塾第8期生)

 今期7月、菅谷明子氏による講義『メディア・リテラシーと市民活動』の企画及び司会をさせて頂きました。授業の司会をしてみようと思ったきっかけ、ディスカッション企画で意図したねらい、当日の感想及びいま思うことなどをまとめてみました。

1. 授業司会をしてみようと思ったきっかけ

 一新塾には各方面で活動・活躍をされている方々による講義があります。入塾当初は講師の方々の言っていることを一言も聞き漏らすまいとでもいうような緊張感がありました。しかし、数回受講を重ねてくると雰囲気にも慣れ、講義形式に飽きてきてしまいました。それどころか、私は「感じるところがなかった」などと講師批判、講義批判を始めてました。

 また講義内容は新鮮で毎回異なるジャンルの話を聞き知識を広げていました。しかし、次第に知識(情報)過多になり、精神的に不安定になってきました。ある意味便秘状態(失礼!インプット過多アウトプット過少)です。

 このような悩みに対して、ある年輩の塾生より「あとは飛び出し、実戦・実践すべきでは。」と言葉を頂きました。また、タイミングよく事務局より「授業の企画・司会をやりませんか?」と誘いがありました。

2. ディスカッション企画で意図したねらい

 講義内容が『メディアリテラシー』(メディアの性質・特性を理解し積極的に読み解く能力及びメディアを使って表現していくことの能力のこと)という比較的だれでも興味をもてる領域であるため、講義はあまりひねったりせず講義後にディスカッションというシンプルな形式で塾生各自の見方、考え方を引き出すことに重点をおきました。

 講師退場後、塾生&スタッフだけで今日の授業についてレビュー&フリー・ディスカッションを行う。講義直後のライブ感を大切に。講義で高まった温度をそのままに。ビデオ録画はせず完全オフレコで。言いっぱなしOKのfree discussion です。

3. 当日の感想というか反省

 全体80人でのフリー・ディスカッションという形式を取りましたが、時間に限りがあり一部の方々の発言で終わってしまいました。ある人が発言していると他の80人あまりが聞き役にまわり塾生各自の見方、考え方を充分に引き出すことができませんでした。各自により多くの発言機会を与えるために数名単位のグループを編成しその内でディスカッションを行う形式であったならと反省しています。

 また、講義の内容や塾生サイドにも原因がありますが、塾生の興味がメディア・リテラシーよりメディアそのものに偏ってしまった点も気になります。

4.いま思うこと

 考え悩むより行動しよう。行動していると様々な問題にぶち当たります。その問題に比べれば、一歩が踏み出せずに悩んでいることはちっぽけなのでしょう。

 目的もなく知識を詰め込んでも意味がない。まず自分が何をやりたいのか明確にしよう。これは仕事や私生活からいま私が強く感じていることです。社会全体が暗いニュースで溢れている現在、小手先の知識や資格を身につけても根本的な悩みは解決しません。こういうときこそ夢や希望、明るい未来について語り合いましょう。

♪BGM : "imagine" the RC Succession