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        一新塾ニュース〜市民力で社会一新!
         【第250号】 発行日:2006年8月16日
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目次 

■ 塾生活動レポート
  『 真夜中の図書館 図書館を作る市民・企業・行政 』
                  辻 桂子 氏(一新塾第17期通信科)
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メルマガ読者の皆さま、こんにちは。事務局の森嶋です。
皆さま、お盆休みはいかがお過ごしでしょうか?

さて、本日は塾生が新しく出版いたしました興味深い本をご紹介させて
いただきたいと思います。福岡の通信科生・辻桂子さんが書かれた
『真夜中の図書館 図書館を作る市民・企業・行政』です。
「本当に使える図書館を作りたい」と市民の市民による市民のための
図書館建設の提案が描かれています!
帯には、上山信一氏(慶應義塾大学教授)よりメッセージをいただいています。

「あなたの町にも図書館をつくりませんか!国半分の図書館のない町の皆さんへ
  住民・企業・行政が連携すればできる」

この度、辻さんよりメルマガ読者の皆さまに向けてメッセージをいただきました!

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  ■ 塾生活動レポート
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真夜中の図書館 図書館を作る市民・企業・行政
     〜新刊出版にあたって〜

                          一新塾第17期通信科
                                辻 桂子

●新刊書出版!

  一新塾17期生通信科の辻桂子です。
この度『真夜中の図書館 図書館を作る市民・企業・行政』郁朋社1200円と
言う本を出版しました。 http://www.bk1.co.jp/product/2702151

 この本は前から読むと「真夜中の図書館」というパラレルワールドにある
図書館の物語ですが、後ろから読むと『図書館を作る 市民・企業・行政』
という図書館論になっています。ちょっと、不思議な本でしょ?
なぜ、そんな本が生まれたのかという話を少し聞いてください。

●図書館が出来たのに図書館がない!?

 私は福岡県の西隣りにある前原市に住んでいます。実は、私たちの町には
つい最近まで図書館がありませんでした。そして現在、図書館は出来ましたが、
まだ図書館がありません。??? 図書館が出来たのに図書館がない!
その理由は、今度出来た図書館は本当の図書館サービスが出来るシステムを
持たない図書館だからです。じゃあ、本当の図書館って何なんだろう、
どうすればできるのかな・・という図書館論を書いたのが『図書館を作る 
市民・企業・行政』です。

実は私たちはもう11年間も図書館を作る運動をやってきました。
でも、できたのは図書館という名前の役所でした。だから、もう行政だけには
任せておけない。私たちが本当の図書館を作っちゃおうかなという話です。
で、お堅い話が嫌いな人にもわかりやすい図書館論として書いたのが
「今日、僕は図書館に行った・・」という日記タイプの不思議な図書館の
エッセイです。2つの話は全く違うようでありながら、本当は同じことを語って
います。そんな不思議な本を書きました。

●全国の半分の自治体には図書館がない

11年の図書館運動では署名あり、請願あり、ロビー活動あり、公開質問状
ありと多彩な活動をしました。署名は人口の3分の1、請願は通ったし、市長
も議員も図書館を作るというけど、なぜか出来ない図書館。実はまだ全国の
半分の自治体には図書館がありません。そして、私たちのように図書館が
ほしいと願う人たちはたくさんいます。図書館は生涯学習のために、楽しみの
ために、生きるために必要な施設です。自治体に必要なだけの図書館を作り
ましょうと図書館法にも書いてある。それなのになぜできないの?という疑問
が私に火をつけました。

人を説得するためには、図書館のことを知る必要があると司書の免許を取り
ました。生涯学習インストラクターの資格も取りました。法律も少し齧りまし
た。自治体のことから行革のことへ、経済のことからMBAのことへ、コミュニティ
ビジネスへ・・・必要と興味に迫られて、たくさんの本を読みました(よその
自治体の図書館へ通いました)。そして昨年、一新塾へたどり着きました。
行政に私たちが考えた図書館を政策提言したかったのです。

●一新塾にたどり着いて

どんなレベルの理論を持ち、書類を書き、アプローチをすればいいのか、
私はたくさんの疑問を一新塾にぶつけました。一新塾は答えは教えてくれません
でしたが、解決へ向かう方向を示してくれました。たくさんの人と結びつけて
くれました。この本に書いた市民と企業がコラボレーションして民間の図書館
準備室を作り、行政と協力していくというビジネスプランも一新塾を通して
「大丈夫、これでシステムはできている」とその価値を保障していただき、
自信を持って書き上げることができました。

結局、何をやるにも「自分」を信じるしかありません。でも、私は主婦です
から、なかなか自分の価値を測れない。多分、皆さんも仕事以外、学校以外へ
のSOSや仲間つくりとして一新塾に参加したり、参加を考えていらっしゃると
思います。同じ様なことを考えている人がいる喜びや自分にないものを発見する
喜びが一新塾にはあります。

私の書いた『真夜中の図書館 図書館を作る市民・企業・行政』郁朋社1200円
は、本当の図書館がなにか、行政との新しい関係はなにかという問いかけをして
います。この本を読んでくださって、共感していただける方がいれば嬉しいですし、
お知恵、お力を拝借できればもっと嬉しいと思います。
長くなりました。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 

 



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