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         一新塾ニュース〜今のニッポンを変えろ!〜
          【 号外 】 発行日:2009年1月29日
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  メルマガ読者の皆さま、こんにちは。一新塾の森嶋です。
 
  昨日は昨年5月入塾の第22期生の「チームリーダー会」でした。
“主体的市民”とは、「リーダー兼教育者」です。
「リーダー兼教育者」は、プロジェクトを通じて、まず自らが主体的市民を
生きることで、メンバーを主体的市民への目覚めを起こします。そして、
現場に飛び込み、出会った人たちを次から次へと主体的市民への目覚めを連鎖
させていくのです。
  チームリーダー会では、プロジェクトの課題解決に加え、「教育者」としての
リーダーシップにアクセスしあいました。

 さて、一新塾第22期生で、佐渡プロジェクトを立ち上げ奮闘中の
後藤一安さんより、1月6日付の「新潟日報」の記事のコピーをいただきました。
連載記事の一回分として、後藤さんの活動が一面に大きく紹介されています。
ぜひ、メルマガ読者の皆さんに共有させていただきたいと思います。

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朱鷺の国から「翼よ 島の思い<5>
 
         故郷活性化の夢 凧に懸け 〜都会とは温度差 模索続く」

 冷たい風とともに雪が舞う。二日、佐渡市野浦に里帰りした後藤一安(51)
は、友人や親せきの家を訪ねては同じせりふを熱っぽく繰り返した。
「今年の祭りではトキ凧を売ってみよう」

 数年前から後藤は、野浦から発信できるビジネスを考えていた。鳥を精巧に
模す立体の凧「鳥凧」を知ったとき、ひらめいた。

 新潟市にある新潟鳥凧の会に参加し、作り方を一年かけて学んだ。竹ひごと
柳の骨組みに和紙を張り、色を塗る。赤い顔に白とピンクの羽は実物そっくりだ。
制作は早くても十日はかかる。一つ四、五万円の値がつく。

           *   *   *   *

 後藤は小学校に上がる前の一年ほどを野浦で過ごした以外、群馬で育った。
大学時代は探検部で世界を旅した。卒業後は中堅商社イトマン(当時・大阪市)
に就職したが、バブル崩壊と野浦にいた父の体調悪化が重なり退職。十七年前に
県職員に転職した。今は新潟市内に暮らす。

 子どものころ、夏休みは野浦の山や海で過ごした。大人になっても、旅行や
正月の新年会などムラの青年団活動に参加した。空き家になった実家は叔母と
夫の臼杵春三(65)が守る。

 「僕がどこで暮らしていても集落は受け入れてくれた。そういうの、家族
みたいでしょ。」ふるさとを聞かれれば、野浦と答える。

 定年後は帰ろうか―。五十代が近づいたころ、集落や佐渡の問題が気になった。
人口も観光客も減る一方。「(帰る場所が)つぶれつつあるわけですよ。」
大きな施設を造って客を呼び込む時代でもない。「地域の資源でビジネスができ
ないか」。野浦の友人と、酒を飲めば、そんな話になった。

 郷土芸能、豊かな食材、全世帯が参加するムラの自治。外から見ると、野浦は
魅力にあふれていた。さらにトキが加わり、チャンスが来た。

 しかし、ビジネスの難しさも分かっている。単身赴任で東京都心の「表参道・
新潟館ネスパス」で館長を務める後藤。現地採用の職員でさえ、「放鳥したことは
知ってますが・・・」という程度。食品中心の同館の物産販売所にトキ関連品は
ほとんどなく、東京では放鳥が集客に結びついている気配はない。

 「放鳥をアピールしづらい面もありました」。当初は観光よりトキのための
環境を守ることが優先された。「エコ・ツアーなどは考えられるけど、観光では
難しい素材かもしれない」と後藤。

           *   *   *   *

 臼杵は「商社にいただけあって発想が違う」と後藤に期待する。自身も農業や
芸能など集落活性化の先頭に立ってきた。「野浦のもんは商売感覚がねえからのお。
まずは地域のもんが興味をもってくれんば」。お手並み拝見とばかりに笑みを
浮かべる (敬称略)

                         「新潟日報」2009年1月6日 掲載
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★2008年10月13日号の「一新塾ニュース」バックナンバーに
  後藤一安さんからのメッセージがあります。ぜひ、併せてご覧ください。
  「地域を誇り高く元気にする仕事がしたい!〜 佐渡島プロジェクト 」
  → http://www.isshinjuku.com/04i_hassin/merumaga/kn_081013.html

 



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