(もくじ)
    ■塾生活動レポート
    『繋ごう農村』
    ~高齢になってもずっといられる農村を~
    一新塾41期・43期東京本科 佐藤豊彦
■参加者募集!
    「一新塾体験セミナー&説明会」
◎東 京:3月9日(土),13日(水),16日(土),20日(水)
◎大 阪:3月30日(土),4月27日(土)
◎名古屋:3月31日(日),4月28日(日)
◎仙 台:5月3日(金祝)
◎通 信:随時、お電話で個別説明します。
    
    
■一新塾本の最新刊ご紹介
      『人生と社会を変える「根っこ力」
         ~政策提言・社会起業・市民活動』
    
書籍の内容と購入
      https://www.isshinjuku.com/03bosu/b_issryku_book.html
      
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メルマガ読者の皆さま、こんにちは。一新塾の森嶋です。
    今回は、一新塾41期・43期の佐藤豊彦さんのメッセージをお届けいたします。
佐藤さんは、脱サラし栃木県那珂川町で地域おこし協力隊員としてご活躍。一新塾には、往復3時間ずつかけて、ほぼ皆勤賞でご参加いただきました。
「高齢になってもずっといられる農村を」をビジョンに掲げ、2018年2月に一新塾の仲間とともにプロジェクト活動を始動、そして、2019年1月に「合同会社繋ごう農村」を起業されました。
佐藤さんの志を生きる挑戦をお伝えさせていただきます。
    
私は50過ぎに前職の製造業の会社を辞し、新しいキャリアの場所を地方として、栃木県那珂川町の「地域おこし協力隊」に就職しました。
技術系社員として会社に入りましたが、辞める直前は結構ハードワークになっていて、あるとき体の危機を感じ、これは一度リセットしてもいいかもしれないと思ったのです。これに合わせたかのように社内でリストラがあったのもかえって後押しとなり、思い切って飛び出しました。
私の趣味の一つにオートバイで日本各地を回ることというのがあるのですが、休みの日は渋滞のひどい都市部を抜けて田舎に足を向けると田舎はさまざまな景色、地方独自の味、温泉で私を楽しませてくれます。
この経験があったことが大きいと思いますが、当時は地方、地域という言葉にひかれて思い切って飛び込んでみることにしたのです。
 新しい田舎での暮らし=ローコストで楽しい毎日は、
    「今までのストレスの多い仕事とはなんだったんだろう?あくせくと稼いでまで稼ごうとしたお金となんだったんだろう?」
    と考えさせてくれました。
この田舎で今後も暮らしていきたいと思ったころから、この町で起業という言葉がちらつきはじめました。そこで移住後は少しずつ手伝っていた農家さんの販売を足がかりにと最初考えたのですが、どうも何かしっくりこない。これがなぜなのかわからず悩んでいたときに、見えてきたのが社会起業というキーワードと、それを掲げる一新塾でした。
一新塾の講義は起業のテクニックだけを教えるのではなく、根っこは何かということに徹底的にフォーカスするスタイルで、この中で少しずつやりたいことが見えてきました。通勤は講義の都度、往復3時間ずつかかりましたが、面白くてちっとも苦になりませんでした。
 一新塾に入ってすぐの12月の合宿で大きな気づきがありました。
      今まで高齢者の農業の支援と思っていたのですが、合宿の議論の中で実はその高齢者自身の生活が困難になると、この町を出ざるを得なくなるかもしれないということに思いが至ったのです。
早速、町に戻って関係者にヒアリングしてみると、このような高齢者はどうも沢山いそうなこと。町や県のサポートでは手が足りず対応が後手後手に回っていることなどが見えてきました。
 そしてもう一つ思い出したのは、こんな出来事でした。
      実は現職になる数カ月前に集落に3人しかいない山の中で暮らすおばあちゃんと出会いました。
その方が言ってたのが
    ”こんなになってもここで暮らしたいんだよ”
    との一言でした。
 これらの気づきから、
    高齢になってもずっとこの町に住んでいただいて、農業を続けてもらうことを目的とした「繋ごう農村のプロジェクト」を立ち上げることにしました。
それでも、プロジェクトが立ち上げるかどうかは不安がありました。なにもない栃木のド田舎で東京からは離れている。しかも、流行りのテーマの農業ではない高齢者にフォーカスをあてるような形のもので一緒にやりたい人がいるんだろうか?
でもプロジェクトメンバー募集のあと、それはすぐに間違いだったことがわかりました。あっという間に仲間が集まってくれたのです。
プロジェクトがスタートした中で最初に悩んだのが、「どうやったら高齢になっても町を離れないで済むのか?」ということ。一見、生活サポートをするとか、農業手伝いでいいのでは?と思えるこのテーマも、いざ現場に出てみると、農業をやっていて元気な方が非常に多いのです。
数か月悪戦苦闘するのちに見えてきたキーワードが”車”でした。ここでは歩いていけるスーパーがあるところに住んでいる方は非常に少ないこと。同時に家と家が離れていて車の運転ができなくなると友達と行き来ができなくなる方が多いことが見えてきました。このような状態になると半年以内に町を離れてしまう高齢者が多く、これが過疎化に拍車をかけていたのです。
 実際プロジェクト中にも現場では関係者から少なくとも3人がこの理由で町を離れている話を聞きました。
      また、国勢調査、商圏などのデータをあたってみると、驚くことにここは過疎が進んでいるにもかかわらず、2025年までは65歳以上の高齢者が増え続け、1500人にものぼることがわかりました。
      また、実地調査から、このうちの3割が運転困難者、もしくは予備軍と推測されることもわかりました。
    もう一つ忘れてならない大事なのは、車の運転はできなくなっても農業はまだまだできる高齢者に取って楽しい仕事であるということ。
これらの調査から、目標は高齢者が運転できなくとも安心して住める農村づくり、具体的には高齢者コミュ二ティづくり、移動販売、そして元気な高齢者の農業支援という形に軸がさだまりました。
この3つのテーマから来年度はまずは移動販売をやることにし、会社を設立しました。会社名は一新塾でのプロジェクトメンバーからの強い希望があり、プロジェクト名そのままの”合同会社繋ごう農村”としました。
ご存知のように地方でこのような事業をやっていくのは簡単ではありません。移動販売ですら、この町の密度よりももう少し高くないと商売としてなりたちにくいのです。そこで、事業化にあたっては徹底的に知恵を絞りました。
事務所は町内にちょうど今年廃校になった小学校があったので、交渉の上、学校の裏側のスペースを移動販売事業用として借りることができました。設備も学校にある調理室、冷蔵庫、事務所、事務用機器をお借りすることで、初期投資をできるだけ抑えました。
また、移動販売車も中古で購入します。また在庫は売上データをもとに徹底的に絞り、一般的な移動販売の品目数の1/4に絞りました。
これらの工夫で何とか運転困難な高齢者にもおいしいもの、そして食事だけでなく衣類なども含めてお届けできればと思っています。
 2019年はまず移動販売を皮切りに、次に高齢者の御用聞きを検討します。そして早ければ後半から次は高齢者コミュ二ティを実現したいと思っています。
    高齢者のコミュ二ティは同時に高齢者以外の世代も集まれる場所にする=学童、イベント実施拠点にもできたらと思っています。
 まだスタートラインに立ったところですが、いろいろな工夫の中で地方でも社会起業ができる可能性が見えてきました。
      これからもよろしくお願いします。
    
一新塾第44期が、2019年5月開講します。
「一新塾 体験セミナー&説明会」は2019年3月より始まります。
今、時代が求めるのは、「社会起業」「市民活動」「政策提言」で未来創造に挑んでみませんか?そのヒントが一新塾体験セミナー&説明会で学べます。
      ぜひ、ご参加ください。
●なぜ一新塾で学ぶと人生と社会が変わるのか?
      ●志を生きるロールモデルの30人の講師
      ●ゼロベースでビジョンを描くには?
      ●仲間と協働し、現場主義を生きる方法
      ●20世紀リーダーと21世紀リーダーの違い
      ●「社会起業」「政策提言」「市民活動」で社会を変える方法論
      ●志のコミュニティから生まれたOBOGのプロジェクト紹介!
講 師:森嶋伸夫(一新塾代表理事・事務局長)
      テーマ:「人生と社会を変える“根っこ力”!」
      参加費:無料    
「一新塾体験セミナー&説明会」日程
◎東 京:3月9日(土),13日(水),16日(土),20日(水)ほか
◎大 阪:3月30日(土)他1日あり
◎名古屋:3月31日(日)他1日あり
◎仙 台:5月3日(金祝)この日のみ。
◎通 信:随時、お電話で個別説明します。
また、一新塾Facebookページ・twitterでも、日々、メッセージを発信しておりますのでご覧いただければ嬉しいです。
      
Facebook: http://www.facebook.com/isshinjuku 
twitter : https://twitter.com/npo_isshinjuku
      
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  一新塾の知恵を書籍として出版いたしました。
  「誰もが志を生きるガイドブック」です。
本書では、新しい時代を拓く鍵である『根っこ力』に迫ります。
  自らの「根っこ」に根差して、社会創造に挑んでいったときに、何が起こるのか。
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あらゆるバックグラウンドの一人ひとりが、市民として志を生きるチャレンジに挑んだ実践例を通じて、その計り知れない可能性を感じていただきたいと思います 。
時代の転換点、これまでの敷かれたレールは崩れ、社会のあり方も人間の生き方も問われ直すこのタイミングで、この本によって、あなたも志を生きる挑戦に一歩踏み出していただきたいと思います。
こちらからご購入いただけます。
(1)アマゾン 
  https://www.amazon.co.jp/dp/4863591306/
(2)一藝社 
  http://www.ichigeisha.co.jp/
(3)一新塾 
  http://www.isshinjuku.com/03bosu/b_issryku_book.html
【目次】
はじめに
1 伝承される市民の知恵  
  2 志を育む場はこうして生まれた!  
  3 すべての人が志を生きるための道  
元三重県知事・早稲田大学マニフェスト研究所顧問
  北川正恭 「生活者起点で一点突破、全面展開」  
  
  (株)日本総合研究所 調査部 主席研究員
  藻谷浩介 「里山資本主義で描く日本の未来」  
NPO法人アサザ基金代表理事
  飯島 博
  「霞ヶ浦再生に向けて28万人の市民が参加したアサザ・プロジェクト」
非電化工房主宰・日本大学工学部教授 
  藤村靖之 「地方でいいことで愉しく稼ぐローカルアントレプレナー」
評論家・JET日本語学校 名誉理事長
  金 美齢 「日本と台湾の懸け橋でありたい」
社会活動家・法政大学現代福祉学部教授
  湯浅 誠 「貧困の現場から見える日本社会」  
NPO法人自殺対策支援センターライフリンク代表
  清水康之「誰も自殺に追い込まれることのない社会」 
元三鷹市立第四小学校長・元三鷹市教育長・東京家政大学特任教授
  貝ノ瀬滋 「地域と学校をつなぐ、コミュニティ・スクール」  
一新塾理事・山梨県立大学名誉教授
  前澤哲爾 「日本にフィルム・コミッションをつくる」  
★一新塾の講師のすべての皆様に感謝を込めて(1994年~2017年)
グッドモーニング仙川!プロジェクト代表
  児島秀樹 『誰もが自分の街のキャスト(出演者)になれるまち』 
  
  「渋谷のラジオ」ファウンダー・チーフプロデューサー・「渋谷みつばちプロジェクト」代表
  佐藤 勝 『市民・企業・行政が本音で協働できる情報プラットホーム「渋谷のラジオ」』 
  
  ペットシッター・ペットホテル「ニャンワンクラブ」代表
  菊池信恵
  『「るーぷる仙台」に手を振ろう~受容する街をめざして』  
  
  「旅宿 コットンクラブ」ペンション経営
  早野慎哉
  『地元、阿蘇の「阿蘇らしさ」を後世に残すために』  
NPO法人atamista 代表理事・株式会社machimori 代表取締役
  市来広一郎
  『100年後も豊かな暮らしができる熱海をつくる』  
合同会社VALN代表社員・NPO 法人ワップフィルム事務局長
  菊地真紀子
  『商店街を舞台にした、多様な人が集う居場所づくり』  
株式会社たびえもん代表取締役
  木舟周作
  『旅育を提唱する「たびえもん」の挑戦  
(株)くつろぎ宿代表取締役社長・(株)せせらぎ宿代表取締役社長
  深田智之
  『事業を再生させ、地域を再生させる!~会津東山温泉の三旅館の同時再生』
NPO法人マザーリンク・ジャパン代表
  寝占理絵
  『災地支援で知った「母子家庭の貧困」や「子どもの貧困」』 
NPO法人大阪子どもの貧困アクショングループ(CPAD)代表
  徳丸ゆき子
  『子どもの貧困を解決するシングルマザー100人調査を起点に』 
NPO法人病児保育を作る会代表理事
  賀川祐二
  『安心して預けられる病児保育を当たり前のサービスへ』  
株式会社Culture Generation Japan 代表取締役
  堀田卓哉
  『日本文化の継承と世界への発信』  
映画監督・執筆業
  野田香里
  『異なる価値観や違った文化が触れ合うことで、人は元気になる、社会は進化する』
(株)みやじ豚 代表・NPO法人農家のこせがれネットワーク代表理事
  宮治勇輔
  『一次産業を「かっこよくて、感動があって、稼げる」3K産業に』 
株式会社MITU代表
  佐藤好宣
  『ソーシャル・ファームバレーせんだいプロジェクト』  
一般社団法人happy choice 代表理事
  白根邦子
  『すべての人間の価値がお互いに認められる社会へ~障害者の施設製品を社会へ』
  
  NPO法人両育わーるどファウンダー・feese運営責任者
  重光喬之 
  『知的・発達障害児と関わる人がともに学び合う、「両育」のある社会へ』
オムソーリ・プロジェクト代表
  齋藤 哲
  『認知症から家族を守る、分かち合い社会の実現』 
株式会社スタイリッシュハウス代表取締役
  佐藤秀雄
  『絶対やりたくないと思っていたことが生きるテーマに』  
NPO法人 生き活き元気塾 代表理事・塾長
  本多慶吉
  『介護予防体操で、高齢社会に挑む』  
生きがい訪問診療所 院長
  木暮 裕
  『自分で居場所や治療方針を選択できる医療』 
株式会社ペイシェントフッド代表取締役
  宿野部武志
  『腎臓病・透析に関わるすべての人の幸せのために』
医療法人社団鉄祐会理事長
  武藤真祐 『在宅医療の現場から高齢先進国モデルをつくる』 
株式会社レアジョブ創設者 
  加藤智久
  『世界中の人々が国境や言語の壁を越えて活躍できる社会』  
NPO法人未来をつかむスタディーズ代表理事
  河内智之
  『誰もが自分らしく生きられる世の中へ』  
うらやす子ども起業塾 運営委員長
  峰松めぐみ
  『うらやす子ども起業塾~失敗を恐れず Let's challenge』  
谷町キッズポップフィルハーモニー楽団設立・応援団長
  北原さとみ
  『「谷町キッズポップフィルハーモニー楽団」立ち上げ』  
La CLo 代表・NPO法人親育ネットワーク代表理事
  黒田忠晃
  『総合共育で夢や目標を持てる人を育みたい~仮説から確信へ』
千葉市長
  熊谷俊人 「日本変革に向けて地方分権のモデルを千葉で創る」 
宇部市長
  久保田后子
   「暮らして良し!働いて良し!わがまち創生チャレンジ!
    山口県内で、初の女性市長」
  
  上峰町長
  武広勇平  「オンリーワンのモデルを目指す」  
金沢市長
  山野之義 「自立した市民が新しい金沢を拓く」 
柏市長
  秋山浩保  「主体的市民の輪を広げよう」  
豊明市長
  小浮正典 「壁のない豊明市を市民一丸で実現する」  
枚方市長
  伏見 隆  「未来への投資~ 20年後の枚方のために」  
1 一新塾の根っこ力を育むプログラム  
  2 誰もが志を生きるマネジメント  
  3 一新塾を支えてくれる、志を生きる同志からのメッセージ 
あとがき
プロフィール   NPO法人一新塾  森嶋伸夫  
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【一新塾のプログラム「政策提言」「社会起業」「市民活動」】
  東京本科: 
  https://www.isshinjuku.com/curriculum/tokyo.html
  大阪地域科: https://www.isshinjuku.com/curriculum/osaka_nagoya.html
  名古屋地域科 : https://www.isshinjuku.com/curriculum/osaka_nagoya.html
  仙台地域科: https://www.isshinjuku.com/curriculum/sendai.html
  通信科: 
  https://www.isshinjuku.com/curriculum/content.html
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